第10期全国人民代表大会(全人代)第5回会議のチベット代表団が8日、国内外記者の取材に応じた。熱地(ラグデ)・全人代常務委員会副委員長は「チベットは現在、発展と安定の歴史上最良の時期にある」と述べた。
■経済成長は昨年13.4%に
チベットは農牧民が人口の80%以上を占め、農牧民の生産・生活環境の改善と所得増加が、チベットの経済・社会発展における最重要課題となっている。張慶黎・中国共産党チベット自治区委員会書記は「チベットは社会主義新農村の全面建設という中央政府の統一計画に従い、これをチベットの実情と密接に結びつけ、「安居楽業」(安定して暮らし楽しく仕事をする)を突破口として、社会主義新農村の建設に取り組んでいる。5年以内に全区80%以上の人民に安全で実用的な住宅を確保し、水・電気・道路・通信・ラジオ・テレビ・教育・住宅・衛生などの問題を解決する計画だ。昨年は5万9千世帯、29万人の農牧民が新居に移った」と述べた。
チベットの国民総生産(GNP)成長率は10年近く10%を超え続けており、昨年は13.4%に達した。消費も22%以上伸び、農牧民の生産・生活環境に著しい改善が見られた。
■教育体制も整備
チベットの変化において最も長い影響力を持ち、最も人民に評価されているのが教育事業の発展だ。かつてのチベットには現代的な意味での教育がなく、非識字率は95%に上り、入学率は2%に過ぎなかった。50数年後の今日、チベットには幼児教育から基礎教育、高等教育まであらゆる教育体制が整い、大学・高等専門学校は6校、職業学校は7校、中学・高校は118校、小学校は8800校、さらに「教学点」(小学1〜3年程度の小規模教育施設)も1300カ所あり、計53万8千人が在学している。
向巴平措(シャンバピンツォ)チベット自治区主席は「居住地がばらばらで、海抜4千メートル以上に120万平方キロメートルの土地を持つチベットにおいて、このような水準を達成したことは、非常に素晴らしい成果」と述べた。
「人民網日本語版」2007年3月9日
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