いま北京で、第10期全国人民代表大会(全人代)第5回会議に出席している全国人民代表大会代表でチベット自治区政府の向巴平措(シャンバピンツォ)主席はこのほどインタビューで、「チベット文化が外来文化の襲撃を受けて、壊滅的な脅威に面したと言うのは、根拠のないことだ。チベット文化は現在、今までに無い繁栄を迎えている」とし、「チベット文化は外来文化との交流・融合のプロセスの中で発展の力をつけた」と述べた。新華通信社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
向巴平措主席はまた、「改革開放以後、中国政府は伝統文化の保護に力を入れ、中国の各民族間の文化交流を強化した。チベット文化もこのプロセスの中で大々的に広まり、多くの人々がチベット文化を楽しみ、理解するようになった」と述べた。
中国政府が現在チベットで行っている「三大重要文化財」保護修繕プロジェクトは順調に進展しており、国はすでにチベットの文化財や旧跡保護のために7億元を投じた。同時に「格薩爾(グサール)王伝」、蔵戯(チベット劇)、雪頓節(ヨーグルト祭り)など文化遺産15項目も国の発表した第一編無形文化遺産リストに登録された。
「格薩爾王伝」は、世界最長の英雄叙事詩といわれている。中国社会科学院とチベット社会科学院は2000年から共同で、語り部によって口承されてきた叙事詩の整理、出版に取り掛かった。前後して民間の語り部約150人も見つかり、語り部による録音は合計5千時間にのぼり、チベット語による「格薩爾」約120部が出版された。
現在チベットでは、チベット語の使用が地方法規で保障されているだけでなく、使用範囲も不断に拡大している。チベットの宗教文化も継承され、保護を受けている。同自治区人民代表大会常務委員会の列確主任(全人代代表)は、「現在、チベットには合計5700カ所あまりのチベット仏教の活動場所があり、修行中の僧侶の数は4万6千人にのぼる。信者たちの宗教的ニーズは満たされ、その信仰は十分に尊重されている」と述べた。
「人民網日本語版」2007年3月13日
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