王鴻挙・重慶市市長:
「大都市として大農村を引率する」特殊な歴史的使命をになう


 2003年1月14日、57歳の王鴻挙さんは西部の直轄市・重慶の市長に当選した。

 王鴻挙さんは重慶の人。有名な国家級貧困県である重慶彭水県の県委員会書記を任じたことがある。後、フウ陵市委員会書記を任じる。フウ陵での主な成果は、長期にわたり農業を主としていたフウ陵を新興の工業都市に発展させたことだ。

「大都市として大農村を引率する」特殊な歴史的使命をおびる重慶をまかされた王鴻挙さんは、施政綱領のなかで「発展が見られなければ、民衆はわれわれに退陣を迫るはず」と述べている。直轄市になった重慶は面積が8.3万平方キロ増え、人口は3000万人に達した。うち、農民が81%を占める。世界で農民の最も多い都市だ。未来の五年は、重慶は経済区域の配置の調整に力を集中し、各地の異なる条件に基づき、「都市発達経済圏」「重慶経済走廊」「三峡貯水区生態経済区」の三大経済プレートの構築に力を注ぎ、新たな経済上昇点をはぐくむことを王鴻挙さんは提起した。

 主城区は重慶のもっとも重要な経済支柱で、建設中の長江上流経済の中心でもある。この地には全市三分の二の都市人口が集中し、自動車、モーターバイクを主とした第二産業や商業、貿易、サービス業の大多数がこの地域に分布されている。未来の五年で、主城区は長江上流の商業貿易、金融、科学・教育・文化・インフォメーションの中心となる。さらに、西南地区の交通中枢、通信中枢の建設を早め、同時に、ハイテク・新技術を基礎とした、新世紀的産業の特色を具えた「都市発達経済圏」を育て、これにより全市経済の快速発展をもたらし、中国東部の平均的発展のレベルを保ちつづける。

 重慶西部の成渝、遂(遂寧)渝、渝黔の高速道路、鉄道の沿線は交通が便利で、経済も相対的に発達し、大中都市が密に分布されていて、重慶の主産業である自動車、二輪駆動車の部分品の主な基地だ。郊外区における農業、紡績・被服業等の集約産業の主な分布区でもある。重慶市はこれらの特徴を利用して、「渝西経済走廊」を構築し、小規模都市の建設に結び付けて、重慶経済の新たな増加点を形作り、中部の平均的な発展レベルに追いつくようにする。

 三峡貯水区と渝万(重慶―万州)、渝懐鉄道に沿った地は重慶経済のわりあい立ち後れた地域だ。だが、この地には長江のゴールデン水路に恵まれる。風光明媚の大三峡、小三峡もある。さらに、百万にのぼる移転者と数十にのぼる都市が移って来るので、地元の産業構造の調整と上昇にまたとないチャンスをもたらすことになる。重慶市は国家が三峡建設にたいして実行化する同一ケース支援と農地・林地返還の政策を利用し、高効率の生態農業と旅行・観光経済を意欲的に発展させ、これを「三峡貯水区生態経済区」に作り上げ、三峡貯水区生態経済区が西部の平均的発展レベルに追いつき、重慶市が持続的発展をとげる上での新たな支柱となるようにする。

(本誌編訳 3月10日)