鄭功成代表
――『就職促進法』と『反就職差別法』制定の加速を

 
 第10期全人代に出席している黒竜江省代表団の鄭功成代表は大会に議案を提出し、中国労働力市場の需給矛盾が日増しに深刻化しており、就職市場に一般に存在している就職差別の現象についてできるだけはやく『就職促進法』と『反就職差別法』を制定するよう呼びかけている。

 中国人民大学労働学院副院長、中国社会保険学会副会長である鄭功成代表は1985年から社会保障制度の研究をつづけており、中国の社会保障制度と就職制度に非常に詳しい。

 新任の代表として、氏は就職と社会保障に関する議案3つ、提案3つを提出した。

 今後においても就職をめぐって競争はかなり長期間存在する。全国で毎年増加する労働力は1000万人近くもあり、また数億の農村余剰労働力が非農労働者へと転換しつつある。都市部には1400万人以上の失業者がいる。これらは長期的かつ巨大な就職プレッシャーになっている。そのため、就職政策は法制化するべきで、現行の関連法律ではすでに就職問題を効果的に解決できなくなっている。就職を促進する面の法律は我が国ではいまでもまだブランクだ。

 中国の就職市場には求人広告の90%以上が年齢差別、性別差別、学歴差別、戸籍差別、地域差別ひいては身体差別などの差別項目が含まれている。法律によってこれらの差別を禁じないと労働力市場の正常な発展を阻害し、経済的、社会的に悪い結果をもたらすおそれがある。

 就職差別の被害者としてはまず都市部の失業労働者が上げられる。とくに年配の失業者がそうである。その次に、都市に進出する農村労働者は戸籍などの面で差別されている。さらに女性労働者は性別の面で差別され、女子大学生の就職難は一般現象となっている。最後に高学歴者も学歴差別の被害者となりつつある。

 できるだけ早く関連の法律を制定し、労働権、就職平等権、就職の自由権など労働者の基本的権利を明確にし、就職の平等を保障し、就職差別を禁じる法律原則を確立し、広はんな労働者の合法的権利を保障するよう、鄭代表は呼びかけた。

(「チャイナネット」より)2003/3/12