幸福プロジェクト――貧困の母を救助する
――王光美女史の発言


 中国の婦人代表、故国家主席劉少奇の夫人・王光美女史の発言内容は政協代表たちの注目の的となった。今期大会での発言のテーマは「幸福プロジェクト――貧困の母を救助する活動」を再び語る」だ。

 「幸福プロジェクト――貧困の母を救助する活動」は1995年から始まった。一戸あたり年平均収入が国家か省クラスの貧困線以下の母親を対象とした貧困救助プロジェクトだ。小額の援助で貧困の母にその地に適した生産項目を選択させる。返済期限を設け、貧困離脱を完成する。その返済金は次の貧困母親へ新たに貸し与える。このプロジェクトの資金の出所は主には社会の募金により、これに一部の国家貧困扶助借款を吸収する。

 中国においては多くの貧困母親の経済的な出所に欠ける。しかも、彼女らの文盲率は高い。健康状況も良くない。「幸福プロジェクト」はこの特殊な群集に的を絞ったものだった。一定の資金を提供し、貧困離脱に力を貸すとともに、彼女らのためにもっとも基本的な健康検査をしてあたえ、しかるべき労働技能養成訓練をおこなう。

 王光美女史の語るところでは、「幸福プロジェクト」実施八年来、累計投入資金は1.8億元に達し、12.5万人の貧困母親を救助し、この恩顧に浴した家庭人口は60万人に及ぶ。 また、数年の努力を通じて、中国ではすでに国家―省―県の三級管理網が敷かれ、管理も軌道に乗って来た。

 1995年4月、「幸福プロジェクト」初回項目として資金10万元が貴州省の普定県に投入され、2000年5月にいたって資金は期限どおりに全額回収された。救助対象となった619名の貧困母親のうち248戸が貧困離脱し、290戸が衣食の問題を解決し、19戸が割合ゆとりのあるレベルに達した。救助を受けた母親の一人あたり年平均収入は救助前の200余元から1160元に増えた。

 「幸福プロジェクト――貧困の母を救助する活動」の規模こそ大きくないが、8年来、地味な仕事を豆まめしくやりとげ、各界の好評を得た。このプロジェクトは今後もつづけられる。

(本誌記者 王浩 2003/3/13)