全国人民代表大会代表、四川省甘孜チベット族自治州のトゥデンニマ生き仏は、チベット文化を世界に紹介することに力を注いでいる。
今年59歳の生き仏(高僧のこと)は、1978年に『チベット語漢語大辞典』の編纂に参加し、1984年にロンドン大学アジア・アフリカ学院の要請で、『チベット語漢語大辞典』を『チベット語英語大辞典』に翻訳することに取り組んだ。この「チベット語英語大辞典」は3巻に分かれ、6万余りの項目からなり、医薬、仏教学、サンスクリット、詩、詞などの幅広い分野にわたるものである。上巻はすでに出版され、他の2巻も近く出版の予定。
生き仏は、「大蔵経」校閲局の副局長でもある。この機構は政府のサポートで1987年に発足し、300巻あまりのさまざまな版の「大蔵経」の研究校閲を仕事としている。現在、200巻がすでに校閲済みで、2005年に全部完成の予定。
生き仏はアメリカのコロンビア大学の客員学者でもあり、アメリカで行われるチベット学に関するゼミによく参加している。4期連続全国人民代表大会代表をつとめる生き仏は、「海外で学者として研究する期間は長いが、代表をつとめているため、普通のチベット族人々の生活にも近づくことが可能となっている。郷里の小学校を訪れるたびに、子供達がチベット語で朗読する声に胸を打たれている。チベット文化は、このような声によって伝承されていくのではないかと、いつもそう考えている」と語った。
(「チャイナネット」より)2003年3月13日
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