第10期全国人民代表大会第1回会議の議案グループは11日午後、報道センターで記者会見し、各代表団と30名以上の代表が連盟で提出した議案が10日午後6時までに、総計1050件に達したことを明らかにした。
受理件数は2001年第9期全人代第4会議の1040件、2002年の同第5回会議の1194件と、3年連続して千件を超えた。今年はこれまでになかった内容の議案が多く、法律の完備と改正に関するものが多数占めたのが特徴。
大会議案グループ弁公室の彭一兵主任は「今大会が受理した議案は主に、『三農』(農民・農村・農業問題)のほか、一時帰休者や出稼ぎ労働者、女性の権益の保護、国内経済や国の安全問題、環境と持続可能な発展、市場経済秩序の適正化、司法制度の完備と改革など、人民が関心を寄せている問題に集中した」と説明。
また李伯釣副主任は「全人代の代表は一貫して『三農』を注視してきたが、今年はとりわけ関心が高い。弁公室の暫定統計によると、『三農』に関する議案は約70件にのぼり、土地の転用や食糧の流通体制、耕地の保護、貧困撲滅が主体になっている」と強調した。
司法体制改革に関する議案も多い。刑法、民事・刑事・行政訴訟法の改正のほか、弁護士法を制定し、法的援助や司法の保護、司法改革委員会の確立を求める議案もある。
李伯釣副主任は、今期の特徴として(1)宝くじの発行や戸籍管理、偽物の取り締まり、仲介機構の管理、電子商取引など新しい内容の議案が多い(2)法律の完備と改正に関する議案が多数を占めた―――の2点を挙げた。
李副主任は「件数は前年をやや下回ったが、むしろ質的に向上している。代表の若返りが進み、一段と専門化されたことが主因だ。しかも多くの代表は、事前に詳細な研究や調査を行い、専門家に論証を依頼するなど、その職責を果たしている。代表が提出する議案は多岐にわたり、その理由や根拠、具体的実施プランも非常に明確に列挙されている」と強調。その例として、湖南省の李瑞師が発起人となり、52名の代表が連名で提出した「水利開発促進法の制定に関する議案」を挙げた。内容事項が完璧でだけでなく、国外の法律関係資料が大量に添付された113頁におよぶ文書。
今年の大会では、地方の代表団からの提案が目立った。湖北省は60件に達し、3分の2が公務員法の制定や『中国女性権益保障法』の改正など、法律の改正や完備に関するもの。新疆ウイグル自治区は40件で、少数民族地区の教育問題などが主体。天津は21件提出し、石油の備蓄やネット情報の安全性、電信法の制定に言及している。今回注目されたのは、代表個人が数多くの議案を提出したことだ。山東省の姜健代表は7件、内容は複数の分野におよぶ。
大会主席団は14日に代表が提出した議案について協議し、確定した議案を常務委員会に回し、同委員会が処理することになっている。
(「チャイナネット」より)2003年3月13日
|