西部発展を促す「西ガス東送」工事


 「西ガス東送」工事は中国西部大開発の代表的工事で、巨大なインフラ工事でもある。投資額は1463億元。西の新彊タリム盆地から、甘粛、寧夏、陜西、山西、河南、安徽、江蘇を経て、最終地の上海に達する。延々4200キロに及ぶ。タリムからガス管を上海にまで引き終わると、2003年から上海に天然ガスを輸送できる。工事は2004年に全線貫通し、30年間にわたって天然ガスの安定輸送を確保する。毎年の輸送量は120億立方メートルを下らない。

 苗承武・中国石油企画総院院長は、目下のところ、タリムの石油ガス資源埋蔵量確認は2.89%に至ったに過ぎないが、今後の5から10年の間に天然ガス地質埋蔵量6000億立方メートルを再探査するのは完全に可能で、累計確認地質埋蔵量を一兆立方メートルにいたらせ、年供給120億立方メートル、安定産出20年の需要を満たせる。

 「西ガス東送」工事の建設は、資源を擁する西部と市場を擁する東部とを結び付けた。石油天然ガス総公司は詳細な市場調査分析と科学的根拠取得をおこない、東送の天然ガスは華東一帯では競争力を大いに具える、としている。ガス管建設と同時に、下流ユーザーの関係施設改造もすすめ、東部地区のエネルギー構造の改善と関連産業を引率して、ガス管沿いの各省・区の鉄鋼、セメント、土木建築装着、機械・電子等の企業の潜在発展能力を引き出し、新たな経済増進帯を形作ることになる。

『南方週末』より  本社編訳 2003/3/15