小康社会の全面建設にあたっては民族地区の発展を早めるべき


 政協大会では民族地区からの委員たちが、小康社会の全面建設にあたっては、民族地区の教育を強化し、民族の文化財を救助し、民族地区の経済と社会の全面発展を促すべき、と口々に呼びかけた。

 まず、中国の一億を超える少数民族の60%以上が西部の貧困地域に住む。基本的には低収入階層で、年平均収入500元以下の3000万群体のうち、少数民族人口がかなり大きな比例を占める。中央民族大学学長の栄仕星委員は次のように語った。現段階においては、西部貧困地域の少数民族は当面における中国最困難の群体のうちのひとつ。中国で発展と公平、公正とを有機的に結合する全面小康社会の目標においてもっとも関心をよせるべき群体である。小康社会全面建設においては民族地区の教育、とりわけ高等教育を発展させ、中国の十三カ所の民族学院の発展を加速化しなければならない。中央と省の財政筋が長期政策を制定し、民族学院在籍貧困学生、特別貧困学生にたいする専用資金を設立し、その学業完成を助成するように提案する。

 次に、中国の55の少数民族の豊富多彩な文化遺産にたいし、経費不足のために、保護観念が薄れている。保護は相対的に立ち後れ、頭飾、服飾、刺繍品、法器などの文化財は文物買いに買い取られ、海外に流出している。藍志竜委員はつぎのように見ている。民族の文化財は民族文化の象徴であり、政治的、経済的、文化的に重要な意義を持つ。民族文化財資源をいかに救急、保護、合理的に保護するかについて、全社会の関心を集めるべきだ。藍委員はこう提案した。関係部門はただちに行動をとり、普遍登録の基礎を踏まえて、順序立てて救助を急ぎ、民族地区では宣伝教育を繰り広げ、民族文化を大事にするよう大衆を導く。

 さらに、改革開放以来、絶対多数の少数民族は貧困離脱して、衣食の問題を解決した。しかし、少数民族地区の経済発展は資金、技術、規模、効果、経営管理の上で多くの問題を抱えている。市場競合参入の能力も弱い。とりわけ、辺ぴで交通の便の悪い山岳区の少数民族は全面小康の目標からはほど遠い。李慕唐委員は、閉鎖的な小農経済思想をすてるよう少数民族大衆を教え導き、民族地区の対外開放度を高めなければならない、と語り、ついで、地方政府が、地元の実状に基づいて具体的な適用政策を実施し、「製品交易会」や「経済貿易商談会」などの形式で経済貿易交流を強化するよう、提案した。

「新華網」より 本社編訳 2003/3/15