中国の「力量」は西部に埋蔵される、という人たちもいる。ここには全国82%の水エネルギー資源、39%の石炭資源が集中しているからだ。今、「力量」を「渇望」するのは、前へ前へと疾駆する東部である。西部の「力量」を東部に送るため、同時に西部自身の疾駆をも引き出すため、大規模な「西電東送」計画が生まれた。
「西電東送」とは、貴州、雲南、広西、四川、内蒙古、山西、陜西等西部の省・区の電力資源を開発し、電力不足の広東、上海、江蘇、浙江や北京、天津、唐山の地域に送ることを指す。2000年11月8日、「西電東送」のいくつかの骨子工事が同時に起工し、西部大開発の序幕が切って降ろされた。
「西電東送」総工事には5000億元以上が投入される。国家によりまず重点的に「西電東送」の南ラインの建設を早める。つまり、貴州、雲南、広西の電力を広東に送る。2006年年末にいたって、雲南、貴州からの広東向け送電能力を700万キロワットに増やす。さらに三峡から広東に送る300万キロワットを加えると、広東建設の需要を満たす。
「西電東送」は「両得」工事だ、と指摘する人もいる。東部にせよ、西部にせよ、いずれも機会と発展を得られるからだ。西部の場合、南方送電網の「西電東送」のための重要電源カ所である広西竜灘水力発電所を例に取ると、水力発電所建設投資100元毎に広西経済には132元の増量がもたらされる。竜灘水力発電所完工の暁には、2011年の広西全域の経済引率作用は8.3%に達する。東部の場合、電力不足を補え、環境の保全、土地の節約の需要をも満たせる。北京を例に取ると、この数年の電力負荷が急増し、昨年の最高負荷は620万キロワットに達した。全市発電量は40%を満たせるにすぎず、内蒙古電力の東送は北京、天津、唐山電力網の改善に、とりわけ北京の電力欠乏にたいして大きく寄与することになる。
『南方週末』より 本社編訳 2003/3/15
|