第10期全国人民代表大会(全人代)第1回会議が5日午前9時、人民大会堂で開幕した。朱鎔基総理が国務院を代表して、政府報告を行った。
その中で朱総理は過去5年間の政府の業績を総括し、「現在のわが国の経済と社会生活では、まだいくつかの際立った課題や問題が存在していることは明らかだ」と指摘。主に(1)国内の需要低迷、需要の変化と供給の不一致(2)農民と一部の都市部住民の緩慢な所得増加(3)失業率の高止まり(4)一部の庶民の生活苦(5)収入の分配のアンバランス(6)国有企業改革の重責(7)市場経済秩序の整備・規範化の遅れ(8)安全にかかわる大事故の頻発(9)一部の地方での不安定な治安情況(10)一部の地区での生態環境の悪化(11)一部政府職員の庶民の意見に耳を傾けない、深刻な形式主義、官僚主義的態度と詐欺的行為、浪費行為、腐敗現象――などの問題を挙げた。
朱総理は、これらの問題には、長期に渡り蓄積されたものや、体制の転換や構造調整の過程で完全に取り除くことができなかったもの、業務における欠点やマイナス点によるものなどがあるとしたうえで、「引き続き措置を講じて、真剣に問題の解決に努力したい」と語った。
(「人民網日本語版」より)2003年3月6日
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