中小企業への貸出難や国内で議論されて久しい民営銀行の問題について、黒竜江省の秦池江代表は「解決の鍵は、多様性のある金融機関を発展させて異なる層の金融ニーズを満たすことにある」と強調した。
秦代表は中央財政経済大学教授、中国金融学会副秘書長、中国人民銀行参事を勤め、金融問題を深く研究している。「中小企業への貸出難は確かに広く見られるが、全国どこにもあるというわけではない」。
秦代表はかつて調査したことのある浙江省の台州、義烏を例に語った。中小企業の密集する浙江省では、中小企業の金融ニーズの問題解決は非常に傑出しているという。その原因として、中小企業への金融サービス提供を主体とした中小の金融機関があることを挙げた。こうした金融機関ではメカニズムに柔軟性があり、大銀行が要求する煩雑な融資手続きは必要とせず、市場に注意深い関心を寄せることで融資リスクをコントロールすることができる。
秦代表は「金融機関のモデルは単一化してはだめで、民営銀行も含め、異なる層の金融ニーズを満たせるあらゆる金融機関の設立を奨励する必要がある。民営銀行を設立すれば、今存在しているすべての問題は解決できる、という現実から離れた考え方は間違っている」と指摘した。
「金融機関については過度に所有制形態にこだわる必要はない。金融機関の分類はその所有制構造に基づくのではなく、市場での位置づけに基づいて決定すべきだ」とも強調。
中小企業への貸出難を解決するため、秦代表は1999年から何度も『手形法』の修正を提起してきた。手形割引で企業の短期資金を融通する、というもの。金融の専門家として本会議ではさらに、科学技術刷新のための資金保証問題を提起することにしている。
また秦代表は、国外の少数の学者によるいわゆる中国の金融危機説について、反駁を加えるとともに厳しく叱責したうえで、「経済が急成長し、厳格な金融管理監督政策が着実に実施されるに伴い、不良債権は徐々に減少し、銀行の自己資本率も国際的に通用する基準に達しており、金融リスクは最大限度抑制することができる」と強調した。
(「チャイナネット」より)2003年3月6日
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