中国のスポーツ界では許海峰さんは元老級の人物だ。1984年のロサンゼルス・オリンピック大会で、冷静に最後の一弾を放って中国最初の金メダルを獲得、それまで金メダル皆無だった中国オリンピックの歴史にピリオドを打った。胸をうち震わせながら金メダルを手にした時の許海峰さんの表情をほとんどの中国人は今でも忘れていないはず。その許海峰さんが今度は全国政協会議に初めて姿を現した。「はじめて政協委員になったので、もっと勉強しておかなければ」と許海峰さんは記者に笑いかける。
一昨日、政協では新政協委員のための憲法学習がおこなわれた。「以前にも憲法学習には参加したことはありますが、今回のは実に詳細ですね。国家の法律にとって憲法がどれほど重要であるかがよく飲み込めました。今後の学習会にも参加して、習得したものをスポーツチームに持ち帰るつもりです」許海峰さんの話では、政協委員を務めてからは日ごろのトレーニングだけに没頭というわけにはいかず、政協活動をも念頭に置き民意・世情を意欲的に政協に反映し、参政、政治討議の役割発揮に努めているそうだ。
2002年は中国射撃チームにとって豊年だった。射撃ワールドカップで金メダル17、銀メダル18、銅メダル11を、アジア大会では金メダル27、銀メダル10、銅メダル7を獲得した。この好成績は中国チームの総監督・許海峰さんの努力のかいでもあるのだ。許海峰さんは2002年度「中国テレビスポーツ賞」を授与されている。世間からどれほど認められているかを物語るものといえよう。
(本誌記者 王 浩) 人民中国インタネット2003.3.7
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