朱鎔基総理、経済構造の調整を大いに推進


 国務院の朱鎔基総理は5日午前の政府活動報告で、経済構造の調整について、次のように述べた。

 経済の発展を制約する構造的矛盾と体制上の障害を一歩進んで解決することは、経済の持続的な成長を促進し、経済の質と競争力を向上させるための根本的な措置である。経済構造の調整を大いに推進し、経済体制の改革をたゆむことなく深化させなければならない。

 産業構造の最適化とグレードアップのプロセスを速める。一つはハイテクと実用的な先進技術を導入して在来産業を改造し、グレードアップさせる。重点業種や中堅企業で技術改良を推し進め、国の重点任務を引き受けている大型装置製造企業の製品開発と技術革新能力の向上をサポートする。企業の技術改良にあたっては、ゆきとどいた計画を立て、「品質、品種、効率」を重点として適切なプロジェクトを選ぶべきで、重複建設や単なる生産能力拡大などをやってはならない。紡績、冶金、石炭などの業種においては立ち遅れた生産能力の淘汰で得た成果をうち固め、それを拡大し、石油化学、建材、機械、医薬品、製糖、タバコなどの業種においては引き続き過剰で立ち遅れた生産能力の圧縮の仕事をおしすすめる。すでに淘汰された生産能力は、いかなる口実や形をとった生産の回復もそれを絶対に許してはならない。引き続きエネルギー構造を調整する。旧工業基地の調整、改造の加速を推進する。資源採掘を主とする都市や旧鉱区で後続産業または代替産業を発展させるようサポートする。二つは情報、バイオ、新素材などのハイテク産業の発展を速める。引き続き情報ネットワーク、新型電子デバイス、集積回路(IC)、ソフトウェア、新素材および漢方薬の現代化など特定分野でのハイテク産業化の重要プロジェクトの企画、実施に力を入れる。国民経済と社会の情報化を推進する。三つは第三次産業、とくに現代サービス業を鋭意発展させる。金融、会計、コンサルタント、法律サービスなどの業種の発展を速める。チェーン経営、物流配送、代理制、電子商取引などのような組織形態やサービス方式を逐次推し広める。観光業と文化産業を大いに発展させる。

 西部開発を積極的に推進し、地域間のバランスのとれた発展を促す。西部地区のインフラや生態環境の整備を引き続き強化する。青海=チベット鉄道、西部の天然ガスの東部への輸送、西部の電力の東部への輸送などの重点プロジェクトの建設に力を入れる。耕地の樹林への復元、天然林の保護、「三北」(東北・華北・西北)防護林および砂漠化防止などのプロジェクトを引き続き実施する。西部大開発における諸政策・措置をまじめに実施し、かつての革命根拠地や、少数民族地区、辺境地区と貧困地区の発展を促す。西部地区は比較優位のある産業と特色のある産業の発展を重視すべきで、重複建設や盲目的な投資をしてはならない。すでに淘汰された企業と設備の西部への移転を防ぎ、生態環境を破壊しないようにする。中部地区は地域の優位と資源の優位を十分に生かし、新しい経済成長スポットを鋭意育成すべきで、その発展のテンポを速めるため、国は建設プロジェクトの配置に際してそれを助成しなければならない。東部地区は産業構造を最適化し、外向型経済を大いに発展させ、経済の質と競争力を向上させ、多種多様なやり方で中・西部地区との経済上、技術上の協力を強化すべきである。(「人民網日本語版」より)