項懐誠部長、2001年の支出構造はさらに最適化

 財政部の項懐誠部長が6日午前開催された第9期全国人民代表大会(全人代)第5回会議第2回会議で2001年度の中央と地方予算の執行状況および2002年度の中央と地方予算案について報告を行った。項懐誠部長は報告の中で「2001年度中国の経済は比較的速い成長を実現した。財政収入はかなりの伸びをみせ、支出構造はさらに最適化され、経済と社会諸事業の発展に対する財政の下支えが明らかに強化され、マクロ規制効果が立派に発揮された」との考えを示し、次のように述べた。

 ――全国財政の収支は予算を超過達成し、中央財政の赤字は予算のワク内に押さえることができた。

 2001年度全国の歳入は1兆6371億元(債務収入は含まず。以下同じ)で、予算より1611億元増で、前年度より2976億元増え、22・2%増である。全国の歳出は1兆8844億元で、予算より1486億元増であり、前年度より2957億元増え、18・6%増となった。収支を差し引くと、歳出は歳入を2473億元上回った。

 ――中央と地方の財政収入はかなり伸びており、一部の項目の支出がかなり変化している。

 2001年度、中央と地方の歳入はいずれもかなり伸びており、予算をそれぞれ748億元と863億元上回った。中央財政の超過収入は主に下記の方面に振り向けた。交通特別支出を86億元(車両購入税による増収分)増やし、全国社会保障基金として310億元を補充し、インフラ建設の支出を300億元追加し、政府機関・事業体職員の増給支出を52億元増やした。地方財政の超過収入は主に政府機関・事業体職員の給与遅配の解決や2001年第4四半期に打ち出された政府機関・事業体職員の増給政策の実行、社会保障の補助支出の増加、教育、科学技術、農業、生態保護など重点支出への保証および食糧流通体制改革の助成などの方面の資金需要に充てた。

 ――積極財政は立派に実施され、内需を拡大し、育成しした。

 2001年度、国は引き続き積極財政を実施し、1500億元の長期建設国債を発行し、インフラ建設に用いた。国債資金の投入は、青海=チベット鉄道建設、西部から東部への送電など西部開発の重要プロジェクトを適時に起動させ、工事を保証しただけではなく、一群の建設中の重要プロジェクトの完成を速めた。

 ――ひきつづき所得分配政策を調整し、末端機関における給与遅配問題の解決に努めた。

 ――社会保障への投入がいっそう増大され、社会保障システムが逐次整備されている。

 2001年度、中央財政の社会保障関連支出は982億元を達成し、1998年度の5・18倍となった。2001年の年末までに全国で計4700余万人の社会保障適用者が国の財政予算から社会保障補助金を受け取っている。

 ――農業への投入はいっそう増大され、農業の基礎としての地位は絶えず強化された。

 ――科学・教育への投入は逐次増大され、科学・教育による国家振興の戦略は効果的に貫徹されている。

 2001年度、中央財政の教育支出は213億元を達成した。そのうち、中央の要請に従い、1998年度から2002年度にかけて、中央レベルの財政支出に占める教育経費の比率をこれまでのワクより年度毎に一ポイント増やし、2001年度中央レベルの財政は教育経費を四一億元増やした。2001年度中央財政は第二期「国家の貧困地域における義務教育プロジェクト」の実施に10億元を支出したことによって、国の「二つの基本(九年制義務教育の基本的普及、青・壮年の非識字者の基本的一掃)」の基準達成点検にパスした県(市、区)がさらに三二増えた。「全国の農村における小・中・高等学校の老朽化した校舎の改築プロジェクト」を実施するにあたって、特別資金として地方に26億元を補助し、老朽化した校舎1700万平方メートルの改築を助成した。2001年度中央財政の科学技術支出は373億元を達成し、29・5%増となった。 (「人民網日本語版」より)