【高さんの一言】
毎日さまざまな難病に出遭いますが、患者の希望に満ちた眼差しを見ると、全力を尽くして治療にあたりたいと思います。

  旅行と写真撮影が趣味の呉衛さんは、仕事を始めて間もなく、お金を貯めて1万元以上もするカメラ器材を購入した。休みを利用しては、四川、雲南などの風光明媚な各省へ、風景写真を撮りに出かけている。「これから行きたい場所は、チベット、パリ、そしてオーストラリアです」。

 現在は主に、自動車部品の市場にテナントを誘致する仕事を担当。争いを好まない穏やかな性格で、落ち着いて仕事をこなし、どんな問題も秩序立てて処理していく。話し合いの際には、他人の意見に耳を傾け、熟慮した後、決定を下す。尊敬する人物は松下幸之助。営業マンとして成功するには、厳粛な思考や客観的な倫理、特出した弁舌だけでなく、粘り強い精神が必要だと考えている。

 昨年、30歳になった。6年間交際しているガールフレンドがいるが、今のところ結婚しようとは考えていない。お互いに仕事が優先で、週末だけ一緒に過ごす。一人の時間を大切にすることで二人の時間もさらに価値が出てくる。同業者の彼女とはお互いに刺激し合い、良い関係が築けているという。



   
[AM7:00]
いつも早めに出勤し、白衣に着替えて仕事を始める準備をする。まずは、入院患者の病状をチェック。
  [AM8:30]
神経内科の医師や外来の研修生たち約20人を引き連れて、各病室を回診する。患者一人ひとりに対して丁寧に病状を尋ねる。

 
   
[AM9:30]
回診後、会議室で患者の病状について話し合い、治療法を確認する。その後、自室に戻って、話し合いの結果をまとめる。

  [PM11:30]
白衣を脱ぎ、病院の職員食堂で昼食をとる。昼食後は、パソコンで時事ニュースを読むのが毎日の習慣。
 
   
[PM3:30]
毎週木曜日の午後は、外来患者の診察をする。今日の午後は、高さんと同僚で合わせて8人の患者を診察。
  [PM9:00]
5時半に退勤。夕食をすませた後、妻と一緒にテレビドラマを見る。歴史をテーマとしたものが好き。10時半に就寝。
 




【お部屋拝見!】

人民病院に神経内科の主任としてやってきてからは、病院から与えられた100平米以上の中古住宅に住んでいる。高さんの前任者が残していった家具を利用して、こざっぱりとした部屋に仕上げている。

 
持ち物
チェック!
  自分で購入した、通勤や学会に出席する際に用いるバッグ(1000元ぐらい)。  
 

胸につける職員証。高さんは主任医師なので、職務は「教授」

 
  通常用いる医療器具。上から順に、神経反応をみる音叉、神経反射をみる打診器、目や脳神経をみるペンライトと検眼器。

 
  旧型のラジオ。院生だったころ、英語学習のために購入したもの。今でも利用している

 
  資料やデータを保存するために用いる20GBのフラッシュメモリ

人民病院が開催するシンポジウムの招待状

 

 

【プロフィール】 1956年遼寧省丹東市生まれ。1987年中国医科大学卒業、専攻は神経病学。1990年パリのSALPETRIERE病院で1年間研修。1999年病理学と病理生理学の博士号を取得。2002年北京大学人民病院の神経内科の主任になる。家族は銀行員の妻と娘。 (2005年5月号より)

  本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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