【呂さんの一言】
仕事は大変ですがとても充実しています。自分が役に立つ人間だと思えますから。

 故郷で中学校を卒業した後、適当な仕事が見つからず、家にいてもすることがなかった。そこで両親に勧められ、北京で働くことにした。

 去年の春節(旧正月)に帰省した際、体が一回り大きくなったと家族に驚かれた。体ばかりでなく、物事の分別もつくようになった。親戚や友人たちは争って結婚相手を紹介しようとしたという。それに対し、「そんなに慌ててどうするんですか。男子たるもの、志は四方にあり。まずは異郷で自分を試し、27、8歳になったら考えます」と顔を赤らめて話す。

 北京にやって来てから、見聞が広がった。「ベネズエラのチャベス大統領やウガンダのムセベニ大統領を見ました。故郷の県長でさえ見たことはないでしょう!」と得意げだ。

 所属する駐中国国家開発銀行警備分隊は、24時間態勢で警備にあたる。「警備隊トップ 」などにも選ばれたことがある優秀な分隊だ。


   
[AM7:30]
分隊長の指導のもと、基本動作(腕の振り方など)を練習する。

  [AM8:30]
銀行の職員が相次いで出勤。ロビーに立って見守る。


 
   
[PM1:00]
昼食をすませた後、脇門で車両を誘導する。

  [PM4:30]
駐輪場で自転車の整理をする。

 
   
[PM6:00]
ビルの中を巡回して各階の安全状況をチェック。


  [PM8:00]
休憩時間に同僚たちとトランプで遊ぶ。9時就寝。


 
【お部屋拝見!】


警備員の宿舎用に建てられた平屋に住んでいる。部屋の大きさは20平方メートル、各部屋に2段ベッドが3つずつ設置してあり、軍隊の基準で管理されている。

 

 

持ち物
チェック!
 
  80元で購入した手提げカバン。仕事で必要なものを入れている。
 
 

勤務証

 
 
胸につけるバッチ。所属する会社と番号が記されている

 
 
勤務状況を記録するノート
 
 
 

警備用の装備。左上からトランシーバー、警棒、ネクタイ、防弾チョッキ、ベルト

 
 
 
【プロフィール】 山東省出身、19歳。2005年5月、北京の警備会社と契約。1カ月の研修を経た後、駐中国国家開発銀行警備分隊に配属される。両親は故郷で農業を営む。姉2人は出稼ぎに行っている。(2007年4月号より)

 
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