【李さんの一言】
一生懸命働き、英語とコンピューターを勉強する費用を捻出したい。これが私の原動力。

 おとなしい性格で普段は口数が少ないが、仕事のときは積極的にお客さんと話をする。

 「靴磨きの仕事は汚いし疲れるけど、いったん磨き始めたら、最後までやり遂げなければなりません。お客さんが満足してくれるまで磨くのです」

 一生、靴磨きを続けようとは思っていない。「この春が過ぎたら、もうこの仕事はやりません。何か新しいことを学ばなきゃ」

 毎月の給料は600元(9000円)ほど。北京へやってきてから一年間、できるだけ節約し、3000元貯めた。お金を貯めて英語とコンピューターを学びたいと考えている。親切なお客さんたちはみな、勉強しなさいとアドバイスしてくれるし、自分自身も何か学びたいと強く願っているのだ。

 「近くの会社に勤めるOLたちがとてもうらやましい。私も努力して、彼女たちと同じような生活を送りたい」。真剣なまなざしでそう話す。


   
[AM8:20]
出勤後、まずは店内を掃除。

  [AM9:30]
靴磨きの仕事を始める。革靴は丁寧に扱う。


 
   
[PM12:00]
街頭でマントーをひとつ買う。今日の昼食はこのマントーと昨日の夕食の残り物。

  [PM2:00]
靴磨きや靴の修理を頼みにやって来るお客さんが増えてきたため、店主を手伝って代金を受け取ったり記帳したりする。

 
   
[PM6:00]
近くの会社で働く人々が仕事帰りにやってくる。一番の稼ぎ時だ。


  [PM7:30]
夕食のあと、店主と一緒に急ぎの客の靴をきれいにしたり修理したりする。11時、就寝。


 
【お部屋拝見!】


店の面積は30平方メートル。毎月のリース料は1万元。東北地方の企業・翰皇のフランチャイズ店。翰皇の加盟店は中国全土に100店舗以上ある。

 

 

持ち物
チェック!
 
  靴磨き専用の布、ブラシ、クリーム
 
 

シューキーパー。靴の形を保つために用いる

 
 
靴磨きセットが入っている箱。お客さんの足をこの箱の上に乗せ、靴磨きをする

 
 
NOKIAの携帯電話(800元)。半年間節約して購入した
 
 
 

お気に入りフノートと鏡

 
 
 
【プロフィール】河北省出身、20歳。2006年2月に北京へやってきて、現在の靴の修理屋で働く。両親は農民、兄は故郷で洋服店を経営している。(2007年5月号より)

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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