地下鉄のSARS対策に効果、乗客の感染者ゼロ


 北京地鉄(地下鉄)集団の王徳興董事長は12日、地下鉄「天安門東」駅での取材で「地鉄集団の職員4千人余りから重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者は1人も出ておらず、これまでに地下鉄の利用によって感染した乗客も1人もいない。現在、運行中の1号線、2号線、13号線のすべての地下鉄車両を消毒し、乗客が安心して乗車できるように努めている」と述べた。

 地下鉄では、乗客の安全確保のための措置として、56の駅と各区間で1日の換気時間を従来に比べ8時間長い、20時間に延長した。地鉄集団は、4月下旬から300万元余りを投じ、地下鉄の各駅と列車の消毒を行っている。地下鉄、都市鉄道では、56の駅で3時間に1回、消毒を行っている。また毎日、終電後に各駅の消毒を行なっている。同集団は、乗客と密接に接触する乗車券の販売、点検係にマスクと手袋を配っている。

 王徳興董事長は「地下鉄の利用客が減少しても、列車の発車本数を減らすなどのダイヤの変更は行わない」と述べた。

                      (「人民網日本語版」より)2003年5月15日