北京では多くの重症急性呼吸器症候群(SARS)患者が回復し、退院後は徐々に普通の生活を取り戻している。しかし多くの人が感染を恐れ、退院した元患者と接するのをためらい、中には差別的な行動をとる人もいる。中国疾病予防控制センター中毒控制センターの孫承業副主任によると、SARS患者は治療によって症状がなくなり、一定期間再発しない場合、回復したとみなされる。体内ではSARSに対する抗体が自然に発生し、ウイルスが消滅した状態にある。現在採用されている退院基準や、退院時に患者が使用した物に対して厳密に消毒が行われていることから判断して、退院後の元患者と接することの安全性に問題はない。しかし孫主任は、退院したばかりの患者は、十分に休養し、体調を完全に回復させることが必要だと指摘した。
地方の一部で見られる退院後の再発について、孫主任は「衛生部と北京市の退院に関する基準に従えば、通常再発する心配はない」と述べた。
(「人民網日本語版」より)2003年5月15日
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