中国とアセアン(東南アジア諸国連合)10カ国が4月に発表した「バンコク共同声明」に基づく新型肺炎・SARSに関する国際シンポジウムが3日から北京で2日間の日程で始まった。主催は中国衛生部。
今回のシンポジウムには日本と韓国をはじめモンゴルや米国、英国、フランス、カナダ、香港、マカオ、台湾の衛生担当者やSARS予防・治療の専門家、学者らが招待されたほか、カメルーンやロシアなどの駐中国大使館の代表も含め参加者は約100人。WHO(世界保健機関)も担当者を派遣し、SARS感染の現況を説明する。
参加者はSARSの経験と成果、とくに流行病学の調査、臨床治療、診断試験薬、薬品研究について幅広い交流を行うほか、SARSの予防・治療でより緊密な地域・国際的な協力を模索していくことにしている。
温家宝総理は4月29日、バンコクで開かれたアセアン首脳が集まるSARS特別会合に出席し、一連の具体的な協力事項を提起して各国首脳との間で共通認識を得た。そのあとアセアンとともに共同声明を発表し、日本と韓国を加えた13カ国がSARSに関する国際シンポジウムを開くことなどを明らかにしていた。
21世紀に出現した伝染病で人類共通の敵であるSARSを制圧するには、地域・国際間の協力を強化し、相互の経験と成果について交流を適時行っていくことが重要。今回のシンポジウムを通じて、中日韓とアセアンの関係がより推進され、より多くの国と地域がSARSの予防・治療と制圧に向けてさらに幅広い成果ある協力を展開すれば、人類がSARSを最終的に撲滅するうえで貢献できる。
「チャイナネット」より 2003/06/04
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