中国気象局国家気候センターは研究の結果、重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスの伝染は気象状況と深く関係していると判断した。
研究の結果、最高気温、1日の気温差、相対湿度など気象的要素は、SARSウイルスの伝染と密接に関係していることが分かった。感染者が大幅に増加する前のおよそ10日間は(1)最高気温が低い(摂氏26度以下)(2)1日の気温差が小さい(3)相対湿度が高い――の3点の気象的特徴がみられた。この3点に当てはまる場合は、SARSウイルスの拡散と伝染が起こりやすい。今回の研究は、主に北京地区のデータを基に行われたが、気象専門家は現在、さらに範囲を拡大して研究データの収集を行っている。
専門家は、雨やくもりの日には病院、デパートなどの人が密集する場所に行くことをできるだけ控えるよう注意を促した。家庭、病院、デパート、オフィス、学校などでは、風通しをよくして、湿度の低い状態を保つことが重要。夏は気温が高くSARSウイルスの拡散や伝染が抑えられるが、相対湿度が高ければSARSウイルスの生存可能期間は長くなるので注意しなければならない。
専門家によると、夏も引き続きSARS予防に努め、特にエアコン使用時には、室温を26度以上に保ち、適当に室内の空気を入れ換えて、湿度の低い状態を保つよう注意が必要。(編集SY)
「人民網日本語版」より 2003年6月6日
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