世界保健機関(WHO)のヘイマン感染症対策部長は10日、中国国内の重症急性呼吸器症候群(SARS)の最新状況を視察するため北京を訪れた。ヘイマン部長は以前、中国側のデータに懐疑的な態度を取っていた。北京市衛生局の郭積勇副局長は同日、記者の質問に答える中で、北京市が発表するデータはすべて正確であり、中国政府は今回のWHO視察に対して何の懸念もないと述べた。
海外メディアによると、WHOでは中国国内のSARS感染者数が大幅に減少したことについて見解が分かれている。一部専門家は、病状診断の基準が変わり、感染者と診断される例が減少しただけではないかとの見方を示す。こうした見方に対し、郭副局長は「北京の医療機関は、衛生部の診断基準に厳格に基づいてSARSの臨床診断を行っている。診断基準は変わっていない」と明言。そのうえで「突発的事態が起こらなければ、現在の情勢からみて、警戒態勢が解かれ、北京が感染地域リストから除外される日は遠くない」との見通しを示した。(編集KS)
(「人民網日本語版」より) 2003年6月12日
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