SARSワクチン、数カ月以内の開発に期待


 SARS(新型肺炎・重症急性呼吸器症候群)のワクチン、薬品が数カ月以内に開発される期待が出てきた。衛生部医学分子病毒学重点実験室が明らかにした。

 上海病原学研究協力作業グループ座長で、衛生部医学分子病毒学重点実験室の袁正宏主任は「上海市は香港や広州と協力して、関係するウイルスの標本や実験設備をすでに導入しており、近日中にSARSの不活性化ワクチンを開発・製造する技術案を打ち出し、ウイルス標本不活性化を採用した技術を確立できるだろう。この技術の周期は比較的短いため、不活性化ワクチンが数カ月以内に開発される可能性は高い」と述べた。

 中国科学院上海薬物研究所もこのプロジェクトに参画。同研究所の丁健副所長は「新薬の研究開発には普通8〜12年かかるため、既存の薬物のなかからSARS用の薬物を篩い分けることが当面の急務となる。研究時間を省くため、われわれ研究所はすでに数十種の抗ウイルス薬物を集めて、治療効果の可能性のある薬物を直接振り分ける作業を行っている。2、3カ月をめどに対SARS処方を確立していく」と強調した。

                        ( 「チャイナネット」より)2003/05/06