国務院の呉儀副総理(衛生部長)は6日、重症急性呼吸器症候群(SARS)の予防や治療での中米協力強化について、米国のトンプソン厚生長官と電話会談を行った。
トンプソン長官は「SARSの予防・治療に関する中国の経験は、他国にとっても重要だ。米側は中国側との協力に全力を上げ、できる限りの支持と協力を行うことで、SARSの予防・治療に有効な方法を探りたい」と述べた。
これに対し呉副総理は「現在の状況は依然厳しく、完全な克服までにはさらなる努力が必要だ」との見方を示したうえで、「中国の政府と人民は、この災害に打ち勝つ自信と能力がある」と強調。SARSは人類共通の敵であり、世界のSARS対策には各国の交流や協力の強化が必要だとした。さらにSARSの予防・治療について、中米の交流・協力を強化する必要を訴えた。
また台湾でのSARS感染状況について、呉副総理は「中央政府は台湾の人々の健康や、SARS感染状況に大きな関心を寄せている」と強調。台湾から派遣された衛生団体の専門家が大陸で視察を行い、大陸で開かれた会議にも出席したことを紹介し、「台湾が衛生情報を得る道は開かれている」と述べた。
そのうえで「台湾は中国の一部分であり、主権国家だけが参加できる世界保健機関(WHO)に加盟する資格はない」との立場を示した。
(「人民網日本語版」より)2003年5月8日
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