SARS感染の確認に4経路 北京市衛生局


 「疑い例」などで経過観察を受けている患者以外からも新たな重症急性呼吸器症候群(SARS)患者がなお発生していることに関し、北京市衛生局の韓徳民・常務副局長は5月13日午前の記者会見で「新たに発生する病例に関して、各部門は特に注目している。北京での発生状況から見れば、SARSの拡散性は強いため、新たな発病者はいつでも現れる可能性がある」との認識を示した。

 その上で韓常務副局長は「発症前にすべての患者を正確に把握することは不可能だが、できることはある。われわれは発熱の外来診察を全市で実施しており、発熱の症状があれば、直ちにその患者をコントロール下に置くことができる」と述べた。

 また、北京市衛生局の梁万年・副局長は「新たに確認された患者や、感染の疑いのある患者に対する専門的な研究、調査をわれわれは毎日続けている」と説明。こうした患者の感染が確認されるまでの経緯を徹底的に調査した結果、(1)発熱を訴えて外来診察を受け、感染が確認された患者(2)SARS患者と密接に接触し、隔離された人たち(3)北京の外から来た患者(4)一般社会の中から発生し、経緯を調査中の患者――の4経路に分けられることを明らかにした。

 さらに梁副局長は「新たに見つかった患者のうち、われわれが把握済みの人たちの比率は大きくなっている。新たに発生する患者の大多数を把握し、コントロール下に置き、社会への感染拡大を最小限に抑える自信も能力もわれわれにはある」と強調した。

                      (「人民網日本語版」より)2003年5月15日