Sketch of BEIJING

 
 


少年野球軍

写真・文  佐渡多真子

 中国で野球に注目が集まりだしたのは、ごく最近のことだとか。

 山東省の少年野球チームの練習を見に行く機会があった。下ろしたてのユニフォームを着て、一生懸命練習する姿は、とってもカッコよかったけど、あとで写真を見てみたら、なんだかちょっとへっぴり腰。

 中国では、サッカー少年のほうが子どもたちには主流のよう。でも、真剣にボールを追いかける野球少年の姿もきっと人気が出ると思う。

 そしてこんな少年の中から、未来の長嶋や王監督みたいな、いや、大リーグで通用する世界的ヒーローが生まれるのかもしれない。

 スポーツっていいなー。がんばって練習して、うまくできるようになったときの喜びを、私はずっと忘れていた。 (2004年5月号より)

  note
 
中国野球協会によると、中国内地の野球人口は約8万人。実質的なプロ野球リーグである「中国野球リーグ」の上海金鷹(イーグルス)とは今年、「外国人助っ人」の日本人選手も契約した。

 

 
  profile
佐渡多真子(Tamako Sado )
 1990年、フリーカメラマンとして独立し、日本の雑誌などで活躍。95〜97年、北京大学留学。その後、北京を拠点とした撮影活動を続けている。写真集に、『幸福(シンフー)?』(集英社)、『ニーハオ!ふたごのパンダ』(ポプラ社)がある。