古い街並みの解体現場で、ブロックを運ぶ労働者。その側で、子どもがお父さんの真似をして遊んでいる。
二〇〇八年のオリンピックに向け、北京の街は新しく生まれ変わっている。札幌冬季オリンピックのテーマソング『虹と雪のバラード』の「町が〜できる〜♪ 美しい町が……」というフレーズを思い出す。
北京の多くの人たちが、新しい街が出来るのを、きっと楽しみにしているだろう。そして、そんな街作りを担っているのは、ほとんどが、地方から来た出稼ぎ労働者だ。
二〇〇八年、北京はどんな街に変わっているのだろうか。そのころに、この人たちも、北京にいて、その風景を見ているのだろうか?
もし、私がその新しい街を見られるのなら、そんな街を作りあげた人々のことを思い出したい。
(2004年9月号より)
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note
北京五輪関連の投資は、交通、環境、情報化など様々な分野におよぶ。2001〜2008年までの総投資額は2800億元。
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profile
佐渡多真子(Tamako Sado )
1962年東京都生まれ。1990年、フリーカメラマンとして独立し、日本の映画雑誌、女性誌などで活躍。95〜97年、北京大学留学。その後北京を拠点とした撮影活動を続ける。現在は北京在住。写真集に、『幸福(シンフー)?』(集英社)、『ニーハオ!ふたごのパンダ』(ポプラ社)がある。
ホームページ:http://www013.upp.so-net.ne.jp/tamakosado/ |
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