特集3 「新疆はこんなに変わった」
    ――自治区主席インタビュー    侯若虹=文  馮進=写真

イスマイル・ティリワルディ主席の略歴
1944年11月、新疆・疏附県生まれ、ウイグル族。67年新疆大学数学学部卒。73年、中国共産党に入党。カシュガル地区で長く働き、83〜90年、カシュガル地区行政公署副専員、95〜98年、新疆生産建設兵団党委常務委員、2003年に自治区主席に就任

   新疆ウイグル自治区成立50周年を迎えるにあたり、同自治区のイスマイル・ティリワルディ主席はこのほど、北京で、本誌のインタビューに応じ、新疆のこの50年の変化を「翻天覆地(天と地がひっくり返る)の変化」と形容し、新疆の現実について語った。

   ――新疆で生まれ育った人として、主席は、この50年の変化をどう見ていますか。

   ティリワルディ主席(以下主席) 50年の新疆の変化はまさに「翻天覆地」と言えるもので、私自身、それを体験してきました。この変化の中で、もっとも感動的だったことが2回ありました。

   最初の1回は、解放されたばかりのころで、自分たちがこの土地の主人公になった喜びと誇りを感じたときです。次の1回は、改革・開放後、社会・経済が猛烈な勢いで発展していくのにともなって、奮い立つような気持ちになったときです。

   1949年の中国建国の初期は、新疆は原始的な、遅れた農牧経済でした。しかし今日、新疆は経済が全面的に発展し、各民族の人民は安定して、豊かになりました。

   とくに国の西部大開発政策が始まって5年、新疆は高速発展の時期に突入しました。固定資産投資は毎年、200億元ずつ増加し、2004年には1210億元に達しました。例えば「西気東輸」(西部の天然ガスを東部に運ぶ)プロジェクトは、新疆の地方経済の発展を強力に牽引しました。

   ――新疆は、豊富な資源に恵まれていると言われますが……

   主席 新疆は「山々に宝有り、盆地には油有り、河川には水有り」と言われています。

   現在、石油工業はすでに新疆第一の基幹産業になりました。新疆油田、タリム油田、トルファン・ハミ油田などの大型油田が開発され、原油の年間加工能力は2000万トンに達しています。1990年から2003年まで、新疆は毎年、110万トンずつ原油生産を増加させ、増加量は13年連続、全国トップの座を占めてきました。

   ――新疆は広大で、非常に遠いという印象がありますね。

  主席 確かに新疆は広大です。西南部のタシュクルガン県(当時)から東北部のハミのアラトュリュク(伊吾)県まで2500キロ以上離れています。現在、自動車で走れば、5日かかります。1962年、私は故郷のカシュガル地区からウルムチの大学に行ったのですが、トラックで7日かかりました。現在は、飛行機なら1時間半で行けます。

   新疆の自動車道は、すでに8万キロ以上が開通しています。99.6%の郷鎮、89.9%の村に自動車道が走っています。

   新疆の鉄道は、新たにアジアとヨーロッパを結ぶ大陸横断の架け橋となりました。現在の鉄道営業キロ数は3000キロ以上で、国内の各主要都市と鉄路で連結されているばかりでなく、新疆の中の主要都市とも鉄路で結ばれています。

   もちろん、広い新疆のことですから、もっとも効率的な輸送手段は飛行機です。現在、新疆には13の飛行場があり、百以上の航空路線が開通しています。

   ――新疆は観光で有名ですが…

   主席 2004年に新疆を訪れた個人の観光客は、延べ1200万人を超え、外国からの観光客も延べ30万人以上になりました。日本の皆様も、どうぞ新疆においでください。熱烈に歓迎します。 (2005年10月号より)



 
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