中国雑貨店 街角でおみやげ探し

真冬に活躍、アイデア大賞鍋

                         写真・佐渡多真子  文・原口純子
 
 旅先で土地の味を覚え、その調理用具や調味料を持ち帰るのを趣味にしている友人がいます。彼女が北京で真っ先に飛びついたのが、これ。今大人気の「鴛鴦火鍋」の道具です。

 まずは、今月号九十七ページをご覧ください。こうして二つの味が同時に楽しめる、アイデア大賞モノの鍋なのです。

 さて、鍋を入手した友人に、私はついでに唐辛子みその「辣醤」と「豆瓣醤」も買わせました。@トリガラスープ(インスタント可)を用意、鍋の片側にそそぐ。Aもう片側にもスープをそそぎ、「辣醤」と「豆瓣醤」を好みで加える。風味づけにゴマ油をたらすこれで、「鴛鴦火鍋」簡略版の準備完了です。ちなみに「鴛鴦」は、中国語では「対」になっているものを指す雅語、つまり紅白スープの「お対鍋」ですね。
 具が煮えたら、ゴマみそに、塩、黒酢、醤油、ネギ、ショウガ、香菜のみじん切りなどをあわせたタレで頂きます。本場のゴマみそ「芝麻醤」も持ち帰りたいところです。

 鍋と調味料全部で、百五十元ほど。それでもみんなでつつけば、中国の食堂の匂いや音まで、伝えてくれる…。そんな豊かなおみやげになりそうです。(2000年2月号より)