中国の任侠小説や古代の戦争物語には、「不敵」という言葉がよく出てくる。現在でもスポーツの試合などで「紅隊不敵藍隊」のように使われる。 日本語の辞書をめくってみると、「不敵」は大胆、勇敢を意味する、とある。中国語とはまったく違う。 「不敵武者」というと、中国人なら、武者に打ち負かされると解釈するが、日本語では、中国語の「無敵武者」の意味になる。 日本語の「不敵」には、ずうずうしいという意味もある。これは中国人にとってはさらに分かりにくい、勇敢と恥知らずがどうして一つの言葉で表せるのだろうと。