「勉強」という言葉は、早く『礼記』『漢書』で使われている。意味は、力を出しつくすこと。
ところで、現代日本語となると、「学習する」の意に。といって、原義に一脈通じるところもある。「力を出しつくして学びなさい」、つまり「べんきょうしなさい」ということにもなるからだ。
興味深いのは、日本語の「勉強」にはもう一つ意味があって、「それでは、一つ勉強して、五百円にいたしましょう」のように「値引きする」の意味でも使われていることだ。「まけてここまで」、つまり商人にしてみれば、力を出しつくしてもいるわけである。
現代中国語の「勉強」は、総じて「ムリを承知で」といった意味あいで使われる。「しぶしぶ(承知する)」「どうにかこうにか(もちこたえる)」「ムリを強いて」等々。
してみると、原義から離れたとはいえ、やはり『礼記』『漢書』の昔にさかのぼれる脈絡があるのである。
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