課題も多い「首鋼」の将来③ 跡地はどうなる
 
首都鉄鋼の工場敷地の中央部にある群明湖公園

現在、石景山区にある首都鉄鋼の工場敷地は8平方キロである。首都鉄鋼が移転した後、北京西部の重工業の発展のために設立された石景山区は、もはや煙突が林立することはない。では、どのような姿になるのだろうか。

首都鉄鋼の90年近い発展過程の中で、たくさんの貴重な工業の歴史的遺構が残されている。そこでまず、構内の工業遺産の資源を計画的に保護し、再利用を研究することが必要である。

例えば、構内の鉄道線路である。首都鉄鋼の構内には、異なる時期の鉄道線路が縦横に交錯している。もっとも古い線路は、1936年に建設された単線の軌道であり、正規の輸送用の鉄道線路は、日本がこの地を占領した時期に建設された。

新中国が成立して、鉄道のレールの規格とその本数にはかなりの変化があったが、レールの鉄道線路の配置と路線の設定は基本的に変動がなく、ただ工場面積が拡大するにつれて絶えず線路は延長されたに過ぎない。この鉄道線路は、首都鉄鋼の発展の歴史を示している。

鉄鋼産業が移転した後も、首都鉄鋼の本部、研究開発系統と一連の非鉄鋼産業は依然として石景山に残る。北京市はすでに首都鉄鋼が、移転後の工業区改造の主体となることに同意した。

『北京の都市総合計画(2004~2020年)』によると、石景山区の今後の発展は、都市機能の中核、総合サービスセンター、文化・娯楽センターと位置づけられている。首都鉄鋼は電子・機械・電気業、建築・不動産産業、サービス業など、すでに存在している産業を大いに発展させると同時に、近代的な情報産業やクリエーティブ産業を発展させ、全力で「首都鉄鋼本部の経済」を打ち立てることによって、曹妃甸への移転を支援する。また、この地に文化的な展覧館を建設する。現在『首都鉄鋼工業区改造計画』が策定中であり、まもなく発表される。これは世間からかなり注目されている。

いずれにせよ、石景山地区は国内外の投資者のホットスポットとなるにちがいない。

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言い伝えによると、鳥の王である鳳凰は五百年ごとに、その身を火に投じて自ら焼かれるという。烈火の中で灰燼となり、また灰燼の中から生まれ変わり、もっと絢爛たる新しい生命を得る。これを「鳳凰涅槃、浴火重生」(鳳凰が涅槃に入り、火を浴びて再び生まれる)という。

今、首都鉄鋼という「鉄鋼の鳳凰」は、まさにこの過程を経ているのだ。もし新しい首都鉄鋼が、すでに鳳凰の美しい姿を現し始めたとすれば、その鳳凰がどれだけ高く飛ぶことができるか、人々は首を長くしてそれを期待している。

人民中国インターネット版

 
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