今夏、中国国内の多くの地域で雷雨や強風、雹によって引き起こされた洪水、土石流などの災害が発生した。中国気象局の鄭国光局長によれば、1990年代以降、中国が毎年気象災害によって被った経済的損失は1000億元を超えたという。
自然災害の増発は、二酸化炭素の過度の排出で地球の温暖化が激化した結果であると気象専門家は考えている。現在、中国の1人当たりの年間二酸化炭素排出量は3トンで、アメリカの20トンやドイツの10トンに比べればまだ低い数字ではある。しかし、中国は人口が多く、年間二酸化炭素排出総量は世界第2位にランキングされる。『京都議定書』に従えば中国は発展途上国であり、排出を減らす義務はないが、大国としての中国は排出を減らす責任を担っている。
「1日1ドル未満の消費」という国際基準によれば、中国にはなお1億7300万人の貧困人口がいることになる。このため、中国は省エネおよび二酸化炭素排出減少の努力を進めると同時に、経済の発展を促進し、貧困問題を解決しなければならない。現在中国国内で進められている、工場の有害排気ガスの無害化処理、エネルギー消費が大きく汚染の深刻な小型火力発電ユニットの停止、国際的に足並みをそろえた自動車の排ガス基準の実施、風力・水力などのクリーンなエネルギーの開発、広範囲に及ぶ植樹造林、都市の緑化にいたるまでを見れば、中国がバランスよく経済発展と環境保護の問題に尽力していることがわかる。
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