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喜怒哀楽の2008年(2) 世界に中国を伝えた念願のオリンピック開催

北京パラリンピックは成功裏に閉幕した

中国人にとって、2008年の夏は喜びと楽しみに満ちたシーズンだった。7年間かけて準備した北京オリンピックが8月8日に始まり、成功裏に幕を閉じた。続けて開催されたパラリンピックも、同じように素晴らしいものになった。

2001年にオリンピック開催が決まって以来、北京は念入りな準備を進めてきた。7年間の努力が報われ、北京オリンピックは「完璧」の言葉で形容できる素晴らしい大会となった。

史上最多の204カ国・地域から1万人を超える選手が参加し、38の世界記録と85のオリンピック記録が更新された。国際オリンピック委員会のロゲ会長は「本当に比類のない素晴らしい大会だった」と賞賛した。9月初めに開催されたパラリンピックも、この高いレベルを維持し、大成功に終わった。

国民みんなが参加

2008年8月8日、北京オリンピックが「鳥の巣」で盛大に開幕した(写真・東方IC)

中国の調査機関がオリンピック期間中に全国的に行ったあるアンケートによると、中国人の北京五輪に対する関心はことのほか高く、「自分もオリンピックに参加している」と回答した人が80%を超えた。つまり、大多数の中国人がオリンピックは北京だけのことではなく、国民全体のことと考えていたことがわかる。多くの中国人は、自分の仕事を通して、またオリンピックへの関心を示すことで、実際にボランティアをしたり、競技場に足を運んだりしなくても、自分も同じようにこの大会に参加したと考えていた。

北京五輪は国際社会からの関心も集めた。とくに世界を驚かせたのは開会式だろう。中国の有名な映画監督・張芸謀(チャン・イーモウ)氏をはじめとする創作チームは、世界に素晴らしい演出を捧げた。悠久の中華文明を世界に伝えるとともに、「世界中の人はみな兄弟である」という中国人の哲学も示した。

オリンピックの遺産

北京が素晴らしいオリンピックを世界に捧げると同時に、オリンピックも北京ひいては中国に新しい贈り物をくれた。北京には、「鳥の巣」や「水立方」をはじめとする現代的な競技場や体育館が建てられ、新しいシンボルとなった。オリンピックの後、「鳥の巣」や「水立方」のあるオリンピック公園は新しい観光スポットになり、10月初めの国慶節の大型連休には、200万人以上の人が訪れた。

地下鉄の建設も加速した。新しい地下鉄が次々と開通し、市民の外出は便利になった。また、北京市政府の推進した「路線バス優先」「乗車料金の値下げ」により、市民は大きなメリットを受けた。そして、パラリンピックがきっかけとなり、北京のバリアフリー施設の建設が大いに進められたほか、障害者に対する関心も高まった。

このほかにも、北京は「緑色五輪」(環境にやさしいオリンピック)という理念に基づき、環境整備に多額の資金を投じて、空気をきれいにした。オリンピック開催中に行われた交通制限は、環境保護のため大会終了後も一定期間続けられている。

さらに、一部の小、中学校ではオリンピック課程が設けられ、オリンピック文化を普及するさまざまなイベントが催された。また、オリンピック理念を積極的に広めることで、中国人の文化的素養を高めた。オリンピックは中国に豊かな遺産を残したのだ。

ポスト五輪時代に入った今、メディアも国民もポスト五輪の中国経済、社会建設の方向性を熱く議論しているが、北京オリンピックを振り返るたびに、それによって私たちが得た情熱、喜び、進歩を思い出す。(0812)

 

人民中国インターネット版 2009年1月6日

 

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