Tシャツの上の北京の印象
長く北京に暮らしたドミニックは、北京の70年代の品々が最も気に入っている。それは懐かしく、見ていると温かい気持ちになる。若いイギリス人の目に映る中国の図案、標識、ロゴなどは、彼にとって最も味わい深いものなのだ。 2006年、ひらめきは突然訪れた。長年かけて集めた写真をTシャツの上にプリントしたら、とても面白いに違いない。彼は南鑼鼓巷にスペースを借り、Tシャツショップを開店、「創可貼(Plastered)8」と名付けた。「創可貼」は、英語ではplasteredで、3つの意味がある。「一つは『絆創膏』、二つ目は(壁の上、Tシャツの上などに)『貼る』、3つめは『酔う』。また『8』は、中国語の発音は『発』と同音であり、運がいい、という意味がある。 Tシャツの感じと、とても合う」とドミニックはいう。
まもなく、ドミニックのTシャツショップは人気が出て、特にTシャツは海外から訪れる旅人に歓迎され、多くの人がわざわざやってきた。「僕のTシャツは、長く住んだ外国人の目で見た北京で、こんな北京の印象が新鮮に思われたのだと思う。それがよく売れた理由だと思う」とドミニックは言う。
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左/70年代の「社会主義は好い」の標語がついたホーローのマグカップ絵柄のTシャツ。右/同じく70年代の食料配給切符の図案がついたTシャツ。ある大学生は、「おじいさんがこのホーローのマグカップをまだ使っていて、Tシャツをみると親しみがわく」という。 |
生活の感動が源
「創可貼(Plastered)8」の一つ一つのデザインとアイデアは、ドミニックの北京での感動のなかからやってくる。彼の生活のなかでの体験は、店を訪れるすべての人に親しみを与える。3年来、ドミニックのTシャツは、シンガポール、アメリカ、ドイツなどで売られている。より多くの人々が彼のTシャツを好み、北京という古都もTシャツを通して理解されている。夏はTシャツの季節、これからは、より多くの「創可貼(Plastered)8」の作品が街で見かけられるのが楽しみだ。
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画家の勾奇偉さんは、Tシャツのうえに「輪回し」「ぱちんこ」など子供時代のおもちゃをプリントしたら面白いと提案している |
大学生たちも北京の息吹を感じるためによく訪れる |
人民中国インターネット版 2009年4月24日
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