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今日投函して明日到着

1月20日、そぼ降る冬の雨の中、私は台北駅に近い台北郵便局にやってきた。台湾の「中華郵政」で、いちばん大きい郵便局だ。その日は、「中華郵政」の「かわいい動物切手―ジャイアント・パンダ」の発行日だということもあり、営業開始早々、多くの客で賑わっていた。

直接、大陸に出される郵便物

郵便局員の紹介によると、切手収集家たちのために、新発行のジャイアント・パンダ切手を含む、2万5000冊の切手帳を特別にデザインし、台湾の各郵便局で販売している。しかし、すでに売り切れになったものも多いという。

多くの人は切手を買うと、すぐに手紙や小包に張って大陸へ出す。江蘇訛りが残る呉さんは、封筒に切手を横に並べて貼りながら、「いまは手紙を大陸へ直接出せます。切手の絵柄は大陸のジャイアント・パンダ、その切手の発行初日に台湾から投函する。とても意義のあることですよ。切手を買うために、今日は朝早くから並んだんですよ」と教えてくれた。

一カ月前、呉さんは、同じ郵便局に並んで、発行初日の日付がついた「海峡両岸通郵記念」電子切手付きの特製封筒を購入した。この電子切手には、くちばしに手紙をくわえた鳩が描かれており、「中華郵政」が2008年12月15日の海峡両岸の「通郵」を記念するために特別に発行したものである。

現在、両岸のすべての都市には直行便が飛んでおらず、便数も限られているので、郵便物は出したその日のうちには届かない状態だ。しかし、直行便がある都市ならば、今日出して明日に到着することは可能である。

郵便物は、「三通」が実施されてから、以前のように第三地点を経由する必要はなくなり、直行便とともに北京や上海、深圳、広州に届くようになった。水路で運ぶ郵便小包なども貨物船に積み込んで、日本を経由せず、直接大陸の各通航港に到着する。

「通郵」は、さらなるビジネスチャンスを両岸にもたらした。

「通郵は私たちにとって一番身近で便利です。妻や子どもにプレゼントを郵送したり、サンプルや部品を両岸間で送ったりできるようになりました」と、ある台湾の商人は言う。

「中華郵政」の責任者は、現在、通信販売やオンラインショップの市場に注目していると言い、将来はその市場を開拓していきたいと語る。

北京で台北の書籍を、台北で杭州のシルクを買う……台湾海峡を越え、両岸でこのような商売が始まったら、きっとホットなビジネスとなるだろう。

台湾地区の指導者馬英九氏は、「いままで台湾の農産品を大陸へ出荷するには、香港や沖縄を経由しなければならず、八日間前後かかった。しかし直行便が飛ぶようになって、距離が大幅に縮められ、市場に出回る時間を入れても四日間ほどしかかからなくなった。特に出荷時期には、直行便は大変重要な役割を持つ」と農産物出荷に対する「三通」の重要性を述べている。

 

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