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たかが結婚 されど結婚!悩める適齢期過ぎの男女④

30前に自分を嫁入り 28歳女性 修士で日系企業に勤務

孫雅甜=文馮進=写真 

28歳になった欣さんは一人っ子の女性。故郷の江蘇省徐州に住む両親から遠く離れた北京で、ある日系企業の人事部に勤めている。背が高く、顔立ちも整っている彼女は、北京の中国人民大学の修士学位を獲得しており、月収は8000元(約10万円)。同世代の女性の中で好条件がそろい、人から羨ましがられて当然だ。

仕事に振り回わされて

ところが未だに独身なのだ。「今の最大の願いは私自身を嫁に出すことなんですよ」と、笑いながら話してくれた。彼女は2007年に入社した直後、日本に派遣され、あっという間に3年間が過ぎ去った。当時、海外販売を担当していたため、しばしばクライアントを接待するなど、仕事量が多いだけに、ストレスも大きく、毎朝八時半に出勤し、夜十時過ぎまで仕事に忙殺された。そこで、筆者は「なぜ大学時代に彼氏を見つけなかったの?」と聞いてみた。すると、自嘲気味に説明してくれた。「実は、いまさらながら大学院に入ったことを後悔しているんです。大卒で就職すればよかったと思います。ところが、大卒の時、大学院進学を推薦されました。当時は、院生になってから彼氏を見つければいいや、と思っていました。ところが、院生になって半年後、日本に一年間の交換留学を指示されました。帰国すると大学院生活は残りわずか半年しかなく、今度また就活に振り回されました。やっと就職できてほっとしましたが、今度は社命で日本に派遣され、その揚げ句に今のような状態になったわけです」。

パソコンに向かって仕事中の欣さん

彼女は「社内恋愛」も一度経験している。二人とも日本勤務になったが、職場は違う都市だった。「遠距離恋愛はかなりつらいですよ」と苦笑い。二人はしばらく恋愛関係を維持していこうと頑張ったが、結局やむを得ず別れた。異国生活は寂しかったが、それでも彼女は日本人との結婚は全く考えなかった。「カルチャーが異なるので、意思疎通に間違いなく問題が生じますよ。それに結婚は二つの家庭の問題で、たとえ私は日本語ができるとしても、両親はどうすればいいのでしょう? 100%ありえませんよ」と、きっぱり言い切った。

身長は173㌢以上

昨年末、日本から帰国して人事部に配属されると、仕事にかなり余裕ができたので、結婚問題を日程に載せることができた。彼氏の条件について、真剣に話してくれた。「年上で、年齢差は8歳以内。身長は173㌢以上。仕事が安定し、収入は私より多く、北京出身者か北京の戸籍を持っている人。住宅はあるに越したことはありませんが、なくてもその人に向上心があれば十分」と。帰国してもうすぐ一年になり、焦り始めているが、まだふさわしい彼氏に巡り合えない。

上海の盧湾体育館で開催された見合い大会「愛情カーニバル」には、3000人を超える若者が詰めかけた(新華社)

「最大の問題はチャンネルがないこと」と考えている。家族や友人、同僚によって紹介された人なら信頼できると思っているが、周りにはそんなチャンネルはなかなか見つからない。「両親は故郷で暮らしていますから役に立ってもらえません。仕方がありませんね」。欣さんは北京の女性が羨ましい。「彼女たちの見合い日程はいつもぎっしり詰まっています。その全部が家族の紹介ですからね」。外資系の大企業では同僚の間でも遠慮があるので、彼女は同僚にそういうことを頼むのは恥ずかしく、気が進まない。ただ友人には条件を伝えて、数人の相手を紹介してもらったが、身長が足りないとか、仕事が安定していないとか、いまだに自分の条件に合う相手は見つかっていない。

それでも彼女は諦めていない。公園で行われている見合い大会にも行ってみることにした。ここでは相手の両親と直接対話ができるので、いくらか確実な情報が得られるという。最近流行っているネット見合いには、少し躊躇しているようだ。個人情報が漏洩される心配もあるし、登録の際に自分の性格について詳しく紹介することも苦手なのだ。「文章で書くよりも、直接会って話し合った方がマシです」と、話していた。

人生の旅路を歩める人

結婚について、彼女は十分に理性的で現実的な考えを持っている。客観的な条件が整っていれば、愛情は少しずつ育まれていく可能性があると考えている。結婚は人生に不可欠なステップだとは思わないが、それでも自分と手を携えて人生の旅路を歩んでくれる相手を渇望している。「私自身のためでなくても、せめて両親のためを思って結婚したいのです。両親はいつまでも、私の幸せな暮らしを願ってくれていますからね。将来、両親を老人ホームに入れることは考えていません。必ず夫と一緒に両親の面倒を見たいと思っています」と、語っていた。

さらに、「チャンネルは限られていますから、自分自身を変えて、チャンスを創る努力をします」と決意している。世紀佳縁という出会い系サイトに登録したし、週末には友だちと公園の見合い大会に行く約束をしている。「私は30前に、必ず私自身を嫁に出しますよ」と、微笑んだ。

 

人民中国インターネット版 2011年10月

 

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