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試行錯誤を繰り返し 公立病院の体制改革

 

「蕪湖モデル」で広がる医薬分業

蕪湖市第二人民病院の総合ビルに入ると、普通の病院のような混雑やつんとする消毒剤のにおいは少しも感じられない。上品な壁画、現代風のエスカレーター、とりわけ広い中庭と児童エリアの人に優しいデザインは、いずれも高級なデパートにいるような錯覚を覚えるほどだ。何思忠院長は「自然光線と通風の効果を重視し、ゆったりとした環境を作り出し、患者に自宅にいるように感じてもらいたいのです。特に各階に診察予約エリアを設け、患者は病院に入ると、ただちに各診療科別に分散し、押し合いへし合いで予約をする現象はなくなりました」と紹介した。

蕪湖市第二人民病院の臨床検査センターが輸入した日本製の検査設備

何院長によると、1953年に建設し始めた当初の同病院はもともと4万平方㍍しかなく、設備も老朽化し、患者のニーズには満足に応えられなかった。現在の総合ビルは2010年9月から使用し始め、建築面積は11万平方㍍に拡大された。また、現代風のデザインを十分に生かし、診療環境は大いに改善された。これは、すべて政府の強力な支持と投入のおかげだと語った。

韓局長は「2007年下半期、医薬分業を実行しようと決めた際、院長たちは非常に消極的で懸念が強かった。上乗せ料金を止めると、病院の正常な経営を保障できないと考えたからです」という。

これに対し、蕪湖市政府は「全額負担」を決行した。

2011年6月23日、内外から専門家30人余りが参加した国務院医療改革専門家諮問委員会第一回全体会議で、国務院医薬衛生体制改革推進小組組長として発言する李克強国務院副総理(新華社)

病院の薬代収入に対する依存度を軽減するために、蕪湖市政府は病院に対する資金投入を増額した。定年退職者、離職者2000人のすべてを社会保険に加入させ、政府は今まで毎年公立病院に支給してきた4000万元近くの経費を一銭も減少せず支払い続ける。それと同時に、医療保険に加入する患者の薬代の給付をもとのポストペイドからプリペイドに変え、前年の基準に従い、毎月病院に給付額の80%を前払いする。病院が薬品会社への支払い遅延という現実に直面し、市政府は7500万元の無利子融資を行い、病院の借金清算を支援した。それだけでなく、蕪湖市は公立病院のレイアウトを整備、最適化することによって、医療機関のインフラ整備を促進、診療条件を改善し、人々の利便性向上を図った。市政府は毎年の病院インフラ建設費を最低でも5000万元を投入することを約束した。

蕪湖市第二人民病院の採血エリア

現在、「蕪湖モデル」と呼ばれている医薬分業改革は、すでに各地が競いあって学ぶ手本となっている。2011年に行われた公立病院改革試行事業会議は、全国から300の県級病院を選び、改革補償メカニズムの構築を手がかりとして、県級病院総合改革の試行事業の推進を提起した。現在、陝西、浙江、湖北、江蘇など18の省がすでに県級病院総合改革の試行事業を始動した。対象病院は合計561に上る。そのほか、北京の「加盟」によって、公立病院改革の試行都市は17に増加した。

2011年末、国務院医薬衛生体制改革推進小組組長を兼ねる李克強国務院副総理は、2012年から、公立病院の改革は「局部試行」から「全面施行」に転向することになると提起した。

 

人民中国インターネット版 2012年4月16日

 

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