「留学の安全」に関するマンガが話題に

2018-03-28 10:53:54

 

 

たった1冊のマンガでどれだけ留学生たちの海外生活の安全を喚起できるだろうか。北京全国農業展覧館で24日に展示された「留学の安全」をテーマとしたマンガ解説本が注目を集めている。このほど北京市で開催された第23回中国国際教育巡回展の北京展では留学の安全面に関する問題が、学生や保護者たちから高い関心を集めている。中国新聞網が伝えた。

留学の安全面に関する問題は、かねてから保護者たちが最も心配していることだ。このマンガでは海外でパスポートを無くした際はどこに助けを求めるべきか等の問題について解決策が紹介されている。

マンガ解説本に登場する少女「平平(ピンピン)」とパンダの「安安(アンアン)」は陶治文創(Taoye Cultural Creative)社が考案したイメージキャラクターで、留学生が海外で安全な留学生活を送れるようとの願いを込めて作られた。

陶治文創社の陶治董事長は、20年近く日本で暮らした経験があり、留学生の安全について常に関心を寄せていたという。中国に帰国して起業し、留学の安全についての考え方を浸透させようという思いを次第に形にし、このほど1冊のマンガ解説本という形で実現した。

全日本学友会で副会長を務めたこともあった陶治董事長は、これまで自己防衛の意識が薄弱な留学生たちが現地の法律やルールを熟知していないために悲劇に巻き込まれるケースを数多く見てきており、非常に共感できるのだという。

例えば、家の賃貸は、留学生が海外に出て最初に経験する難題だ。海外で満足できる住居を探すにはどうしたらよいか、賃貸契約書に自分が不利になるような「落とし穴」はないか、住居の安全面や利便性、経済面のバランスをいかにとるか。こうした問題についても、マンガ作品の中でその答えを提示している。

イベント会場で展示されているすべてのマンガ作品を撮影していた1人の女性に取材したところ、「来年娘がカナダの高校に進学する。娘の海外留学において安全面が最も気がかりな問題。これらのマンガ作品には海外留学の安全面についてほぼ全体にわたりまとめてあり、内容もわかりやすく楽しく読める。家に帰ってから、娘にも見せようと思っている」と話した。

また会場で配布されたマンガ解説本「留学の手引き」を熱心に見ていた1人の女子大生は、「今年の夏から英国の大学院に通う。マンガ作品に書かれた保険のトラブルなどの安全面に関する問題を真剣に考えたことは確かに今までなかった」と語った。

陶治董事長は、「この冊子は同僚たちと2ヶ月かけて制作した。留学生が遭遇する可能性のある安全面の問題を全体的にまとめた」という。陶治董事長は、日本でマンガ制作を学んだ経験を活かし、2013年に中国に帰国すると同時に起業し、海外ハイレベル人材招致プロジェクト「千人計画」に選ばれた中国で唯一の制作会社となった。2016年から陶治文創社は中国教育部留学サービスセンターからの依頼を受け、留学安全に関する内容のマンガ解説本の制作を開始した。

また陶治董事長は、「このマンガ解説本は留学生たちが実際に遭遇した安全問題の事例に沿って制作されている。これらのマンガ作品を通してより多くの留学生たちに留学時の様々な対処法を知って欲しい」と語った。

そして陶治董事長は、「今後は、様々な留学先の国を取り上げたマンガ解説本を制作したい」と締めくくった。

 

 

 

「人民網日本語版」2018327

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