中国の大学生は「結婚はキャリア安定後」の考え 最新の結婚・出産観調査

2023-02-02 17:08:39

中国衛生・計画出産協会や首都経済貿易大学、中国青年ネットワーク、中国人口・発展研究センターなどはこのほど、オンラインで「大学生結婚・出産観調査報告」発表会を開いた。

今回の調査では主に出産・育児に関する考え方を明らかにしており、報告から出産の必須条件は「結婚やキャリアの安定」で、女性が出産を恐れる一番の理由は、「陣痛」としている。

報告によると、ほとんどの大学生は「人生において結婚は必ずしも必要ではない」と考えており、結婚する主な理由は「感情的、物質的により良い暮らしをするため」としている。また、大学生は「性的関係は結婚してから」とは考えなくなっており、結婚の必須条件は、「感情的基礎やキャリアがしっかりしていること」としている。「男性に依存していない」というのが現代女性の特徴で、「キャリアが安定してから結婚」というのが男女が共通して追求する目標となっている。また、ほとんどの大学生は離婚を恥ずかしいこととは考えていない。今回の調査では、大学生と既婚者の考え方が大きく異なっていることを示していた。

さらに、大学生の35.7%が「子供を教育するのは難しすぎる」、14.61%が「ディンクスの幸せな暮らしに憧れる」と答えた。出産をめぐる政策が出産願望に与える影響は極めて小さく、就職をサポートする政策に対する期待のほうが高く、三人っ子政策が大学生の出産願望に与える影響も限定的で、41.99%が「政策により出産願望が変わることはない」と答え、「出産願望が高まる」と答えた大学生はわずか8.26%にとどまった。

これらの調査結果をまとめると、若者の「結婚・出産観」は「自分で選ぶ」という流れに変わっており、自分の感情や精神的満足感が特に重視されるようになっている。また、「結婚前の同棲」は広く受け入れられているものの、「未婚での出産」はあまり受け入れられておらず、出産率低下の潜在的リスクとなっている。若者がカップル間の感情的安定やキャリアの安定を、結婚・出産の必須条件と考えているため、キャリアと結婚・出産のジレンマをいかに緩和させるかという点が重要になっている。政策を制定する際、若者の結婚・出産観の変化に合わせるほか、特に女性の視点からのニーズに注目することが必要になっている。

首都経済貿易大学人口発展研究センターの主任を務める童玉芬教授は、「この報告は若者の考え方やニーズを反映しており、若者の心の声を表現している」と総括し、「社会全体でポジティブで、健全で、素敵な結婚・出産の雰囲気づくりをするほか、夫婦が共に出産と子育てに関わる家庭文化を築き、家事の価値を高く評価する雰囲気づくりをして、若者の恋愛と家庭生活を尊重する意識や誠実で責任感ある態度を強化すべきだ」と呼びかけている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年2月1日

 

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