中国はこの4半世紀の間に、経済は高度成長を遂げ、人々の生活水準も大きく向上した。
とはいえ、「衣」と「食」がなお足りない人が2610万人もいる。もし、国際基準を当てはめるなら、8000万人から1億人が「貧困」の中で暮らしている。
貧困地区はほとんど、中国の中西部に集中している。自然環境は厳しく、「人類の生存に適さない」と言われる地区が多い。
貧困から抜け出そうと開発を進めれば、自然環境が著しく破壊されてしまう。いったん破壊された自然は、なかなか元に戻らない。
貧困脱出と生態環境の保護――この2つの命題をどうやって両立させたらよいのか。中国は2002年から、「エコ(生態)移住」という新しいプロジェクトを始動させた。
それから5年。「エコ移住」によって人々は貧困から抜け出せたのか。自然は回復したのか。典型的な貧困地区の寧夏回族自治区からその実情をレポートする。
その1 貧困に苦しむ村民の望み
その2 新しい生活を始めた人々
その3 専門家インタビューなぜ移住が必要なのか
人民中国インターネット版
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