香港が中国に復帰して10年。
「一国二制度」政策で、その社会制度を残しながら、祖国に復帰した香港は、果たして繁栄と安定を維持し続けられるのか、と世界中が注目してきた。
混乱を予想して、海外に居を移した住民も少なくない。
確かにこの10年は、平坦な道ではなかった。アジア通貨危機が降りかかり、重症急性呼吸器症候群(SARS)にも襲われた。
しかし香港は、したたかに生き抜いた。経済は以前にも増して繁栄し、安定している。
その結果、海外に移住した住民が続々と戻ってきている。中国大陸からの旅行者も急増し、大陸経済との一体化が進んでいる。「普通話」(標準語)の普及や大陸の大学への進学など、教育・文化の交流も盛んだ。
祖国復帰後十年の香港、その素顔を探った。(侯若虹=文 馮進=写真)
その1 終の棲家はどこにあるのか
その2 普通の庶民の、普通の暮らし
その3 進む香港と大陸との一体感
その4 変わらぬ香港の魅力
人民中国インターネット版
|