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ダークホースたちの素顔

 

オリンピックではいつも、ダークホースが現れ、活躍する。名前は知られていないが実力のある若い選手たちが、オリンピックで、名高いベテラン選手を打ち負かし、表彰台に登る。こうしたシーンは、いつも人々に特別な感動と喜びをもたらすものだ。北京オリンピック大会では、どんな新人選手が出てくるのだろうか。

 

馬と育った馬術少年 華天 

華天(Alex Hua Tian)

出  身 英国

生年月日 1989年10月25日

2006年、国際馬術連盟の馬場馬術、障害馬術、総合馬術の3項目の競技で、最年少のスリースター級の騎手となる。

2006年5月、英国ウィンザー・ロイヤル馬術競技会で女王杯を獲得。

 

 

華天。この才能豊かな、混血の顔をした17歳の少年がおそらく、オリンピックの馬術競技に参加する最初の中国人選手になるだろう。

 

華天の祖父は広東省出身の軍人で、かつて毛沢東主席から「孤胆英雄(一人で多くの敵を相手に戦った英雄)」と称えられた。母親はスコットランドの軍人の名門の出で、これが華天の冷静で、勇敢な性格をつくったとも言える。

 

彼はいつも自分の体には「ウマの血」が流れている、と言う。彼の母親は乗馬が好きで、妊娠7カ月になっても馬に乗っていた。華天は幼いころからずっと身辺に馬がいて、馬をなでたり、餌をやったりしていた。

 

4歳から乗馬を習い始めた。2000年に英国に留学した後、華天は初めて自分の馬をもった。その馬は、香港で引退した老いた競馬ウマだった。華天は、動き回るのが好きで傲慢なこの馬を「孫悟空」と名付けた。

 

その後、「孫悟空」といっしょに、難度の高い障害飛越を一つ一つ完成させていった。2006年、ツースター級の馬場馬術、障害馬術、総合馬術の三項目で、世界チャンピオンで英国女王の孫娘であるザラ・フィリップスを2回連続、撃破した。同年5月、ウィンザー・ロイヤル馬術競技会で、エリザベス女王杯を獲得。英国女王は慣例を破り、自らの手で賞杯を授与した。

 

現在、18歳の華天は、国際馬術連盟の最年少のスリースター級騎手である。彼はオリンピックの馬術競技の百年の歴史上、最年少の選手となり、またオリンピックの馬術競技に出場する最初の中国人選手となるかもしれない。

 

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