<アジア文明対話>習主席が開幕式で基調演説

 

 

アジア文明対話大会が15日に北京で開幕し、習近平国家主席が「文明の交流と学び合いを深め、アジア運命共同体の共同建設を」と題した基調演説を行いました。習主席はその中で、様々な国や民族、文化が交流し学びあい、アジア運命共同体、人類運命共同体の共同建設へ文化の土台を打ち立て、新たな情勢での文明の行き先という「時代の問い」に答えを示しました。

アジア文明対話大会は習主席が提唱したもので、2014年の上海でのアジア協力信頼会議、そして2015年のボアオアジアフォーラムで開催を呼びかけたところ、アジア各国をはじめ、多くの諸外国から反応や支持を得て、今回の開催に至りました。この大会を開く理由について、習主席は基調演説で「今、世界の多極化、経済のグローバル化、文化の多様化、社会の情報化が進み、世の中は希望が満ちている。国際情勢の不安定性や不確定性が目立ち、人類は世界的な試練に直面している。これに各国が一致団結して対応することが必要だ。共通の課題に対応し、素晴らしい未来へと進むには、経済や技術の力も必要だが、文明の力も必要だ。アジア文明対話大会は、アジアそして世界各国の文明が平等に対話し、交流をし、学び合い、啓発し合う新たな舞台となるものだ」と述べました。

そして習主席は、「アジアは人類が早期に定住した地域であり、文明の重要な発祥地である。数千年にわたる発展で輝かしい文明の成果を作り出してきた。未来に向かって、アジア各国は世界の文明と交流し、学びあい、引き続き輝かしい歴史を描くべきだ」と述べています。

また、習主席は、様々な国や民族、文化が交流し学びあい、アジア運命共同体、人類運命共同体の共同建設へ文化の土台を打ち立て、互いに尊重し平等に付き合い、他人が美しいと思うものを理解しそれを美しいと思い、美しさが共に交わるようにすること、開放かつ包容的に学びあい、時と共に進化し、発展を堅持するように訴えた上で、「人類は肌の色や言葉の違いがあり、文明もまた百花繚乱であるが、そこに決して優劣は無い。自らの人種と文明を誇るあまりに他人を見下し、他の文明を作り変え、あるいはそれに代わろうというのは愚かな考えで、災いを招く」と強調しています。

習主席は演説の中で、交流と学びあいが、文明発展における本質だと指摘し、「文明間で交流し、学び合い、長所を取り入れ短所を補うことで、初めて旺盛な生命力が維持できる。文明の交流や学び合いは対等かつ平等、多元的かつ多角的でなければならない」としました。

習主席はまた、アジア諸国との文明交流を一層強めるために、アジア文化遺産保護活動の展開、アジアの有名著作の翻訳、及び映画やテレビの交流計画の実施、シンクタンク交流ネットワークの構築、アジア観光促進計画の実施などを提唱しています。

アジア文明の重要な一部である中華文明は、製紙法、火薬、印刷、羅針盤、天文や暦、哲学思想、市民本位といった理念で人類の発展を力強く推し進めてきました。そして他の文明とも交流し、学びあう中で、開かれた体制が出来上がりました。歴史上の仏教の東方への伝来に近代以降の「西学東漸」、さらに改革開放以降の全方位的対外開放にいたるまで、中華文明は常に、すべての物を差別なく受け入れることにより、新しい生命力を保っているのです。

基調演説の最後に、習主席は内外の来賓に対し、未来の中国は必ず開かれた姿勢で世界を抱くと示した上で、「親仁善隣(仁義を大切にし、隣の国や人と仲良くする)と協和万邦(世界の国々を協調させることで、国内外が栄える)は中華文明の一貫した処世の道で、国民に利益や福祉、安定や富をもたらすことが明確な価値観だ。革故鼎新(古い習慣や制度を新しいものに改める)と與時俱進(時代と共に前進)は、中華文明が恒久的に持つ精神的気質である。道法自然(道は自然に従う)と天人合一(天、すなわち自然と人とは本来一つである)の思想は、中華文明の内在的な生存理念である。今日の中国は、中国の中国だけでなく、アジアの中国であり、世界の中国である。未来の中国は必ずや、より開放的な姿勢で世界を抱き、さらに活力のある文明で世界に貢献できるだろう」と締めくくりました。(CRI日本語 Lin、玉華、ヒガシ、洋、殷、謙、Yan、森)

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