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紅釉碗

 

紅      碗(こうゆうわん)

清朝初期・直径19㎝、高さ6㎝

 

この碗のそり具合には、景徳鎮陶工の熟練と自信に満ちた気迫の下でつくられたに違いない、近寄り難いものが感じられる。濃く、透明感のあるこの朱色は「祭紅」と称され、深い色調の紅釉で朗窯紅とも言われる。貴重な色調の最高級の茶碗である。

純白の縁取りの白さが、この碗によりいきいきとした躍動感を与えている。この紅釉碗を前にすると思わず背筋が伸び、この碗で一服いただくと唇が切れるのではないかという気がする。底裏に康煕年製と銘がある。康熙帝(在位1661~1722年)後期の景徳鎮官窯で監督官・朗廷極が完成させた、気品に満ちた造形美で、人を魅了してやまない貴重な紅釉碗である。(中川美術館館長・中川健造=文)

 

 

人民中国インターネット版 2009年3月16日

 

 

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