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フード・ドキュメンタリーが大きな話題に

 

食卓から見える中国社会

『舌尖上2』では展開される美食と肉親の情の物語に、中国の現実社会で起こっている問題を垣間見ることもできる。例えば、親が出稼ぎのため農村に残した「留守児童」や独居老人の物語だ。子どものために各地を渡り歩く夫婦や、自らの両手に頼ってわずかな手間賃を稼ぐ麦の刈り取り職人などが登場してくる。和気あいあいとした食卓の団らん風景以外に、番組には人々を切なくさせるシーンも見られるのだ。しかし、この種のリアリティーも視聴者の心をとらえる。『舌尖上2』放送開始に際して陳総監督は、「この時代、人はそれぞれ無数の苦痛と喜びを味わっている。ただ、中国人は苦痛を胸にしまい、四季の食材を用いて食卓の上に喜びを表現するのに長けている」と述べている。

食を通じた中国と日本の深いつながりも

ところで、この番組には日本とのかかわりも登場してくる。例えば、シーズン1では第1話の冒頭から、マツタケ刈りで一家の生計を支える少女の物語が紹介されているが、そのマツタケの行き先は日本の高級料理店だ。また、日本とよく似た食習慣や料理が紹介される一方、豆腐をカビさせて旨味を引き出す「毛豆腐」など、日本では見たことも聞いたこともないグルメもたびたび登場し驚かされる。放送された番組はCCTVの公式サイトにアクセスすれば無料試聴できる。中国語が理解できなくても、美しい画面は一見の価値ありだ。(田潔=構成)

 

人民中国インターネット版 2014年6月4日

 

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