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道徳心で衆生に恵みを与える上海西林禅寺の崇恩文化

 

金瓊=文・写真

西林禅寺の山門および崇恩塔

 中国の教育部(日本の省庁に相当)のプロジェクト『中国漢伝仏教「瑜伽燄口(施餓鬼を意味する仏教用語)」法会音楽の記録と研究』の録音、録画作業が3月18日に上海市松江区の西林禅寺で正式に始動した。同法会の梵唄(ぼんばい)を歌うのは西林禅寺の住職である悟端大和上と法師全員だ。

悟端法師が制作した梵唄のCD

 

「西林梵音」は松江の特色的な文化・観光資源であり、また西林禅寺の悟端法師が唱える「崇恩文化」の重要な一部だ。悟端法師は2004年に住職に就任して以来、さまざまな法会や法事の梵唄のCDを14枚出した。また、14年に西林禅寺が新たに出版した『中国漢伝仏教常用梵唄』の数字譜版は中国初となる漢伝の「朝課」と「晩課」を全部収録した経本だという。

崇恩梵楽団によるありのままの梵唄公演

 

「崇恩梵唄」コース 「心若菩提」音楽会

 

15年9月15日に悟端法師は西林禅寺の法師40余人を率いて上海大学音楽学院の音楽ホールで「音楽は和声、和声こそ音楽」という原生態(ありのまま)の梵唄公演を行った。これはお寺の法師が初めて正式に大学で歌った梵唄だという。15年末に西林禅寺は「崇恩梵唄」のコースを開設した。通知を出したところ、申込者はあっという間にに120人以上に達した。梵唄の普及につながっただけでなく、新米居士を梵楽団のメンバーとして招くことになった。16年11月18日に悟端法師は声楽博士の慕漫紅さんの招請を受け、「崇恩梵楽団」を率いて「心若菩提」音楽会を行い、好評を博した。今年の5月2日には「崇恩文化」を引き続き広めるために上海崇恩梵楽団を正式に成立した。

上海梵楽団の公演

 

第9回崇恩文化フェスティバルの「仏教と中国書画学術シンポジウム」 第9回崇恩文化フェスティバルの一環である百人写経

 

西林禅寺が「崇恩文化」を広めるもう一つのイベントは「仏生会および西林塔杯崇恩文化フェスティバル」だ。同イベントは08年の発足からすでに10回行われている。16年5月12日の第9回目では「仏教と中国書画学術シンポジウム」が松江の地蔵古寺で盛大に催された。これは「仏教と中国書画」にかかわる大型の学術シンポジウムとして初めて開催されたものだ。 

托鉢行脚

 

千僧供養

 

この他、西林禅寺は短期出家コースや托鉢僧法会を行い、現代中国仏学思想の発展と人間仏教の建設を推進した。

 

       人民中国インターネット版 2017年6月8日

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