3ヶ月あまり続いた増水期が終わり、北京市気象部門は増水期の降水予報に関して、満足のいく結論を出した。増水期全体の降水予報には、ほとんど誤りがなく、24時間の晴雨予報精確率は87.7%に達し、前年比5.5%上昇した。特に、北京全市に5回にわたり降った強い雨については、降水総量から、開始・収束時間、強雨の時間帯、降雨の性質など、各予報が全て精確であった。北京日報が報じた。
今年、「誤った予報」がなかった理由は何だろうか?これは、「スピードアップデート多重解像度解析(MRA)予報システム」が新しく採用されたことによる。同システムは、首都気象の現代化の鍵を握る最大のポイントで、最大の特色を備えた科学技術成果であり、すでに第三者評価機関から高い評価を獲得している。
北京都市気象研究所予報技術研究開発中試基地の仲躋芹・主任は、以下の通り説明した。
「スピードアップデート多重解像度解析予報システムは、多くのサブシステムに分類される。そのうち、降水予報に対して最も核心となるシステムは、近似値集成サブシステムと短期予報サブシステムだ。近似値集成サブシステムは、10分ごとに最新予報を更新するもので、今後0時間から2時間の間に、気象予報士が雷雨や暴風雨などの災害性天気に対する緊急警報を発令するときの重要な参考となる。短期予報サブシステムは、今後2時間から12時間に焦点を当て、天気予報早期警報の重要な参考となる。予報システムの空間解析度が1キロメッシュ単位まで精確となったうえ、北京・天津・河北エリア全体をカバーしている」。
今年の増水期の降水予報は現在一段落しているが、予報システムの研究開発作業はこれからも続いていく。研究開発チームは今後さらに、衛星やレーダーなどの観測データの品質コントロール、予報モデルの物理パラメーター方案、高解析度の降水データ再分析、予報技術・製品の集成などの分野で、引き続き予報システムの合理化を進める。2022年北京冬季五輪気象サービスのニーズと結び付け、冬季降雪予報機能をさらに引き上げ、降水の種類・雪温・積雪量・降雪ライン分布など一連の冬季予報製品の研究開発を強化する。その時のグリッドシステムは、さらに500メートル引き上げることが可能となる。
「人民網日本語版」2017年9月19日
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