「読書で中国を知る――中国対外出版70年と文明の相互参考」フォーラムが北京で開催

2019-08-21 14:04:00

 

 

国務院新聞弁公室が主催し、中国外文局が運営する「読書で中国を知る――中国対外出版70年と文明の相互参考」フォーラムが819日、北京で開催された。今回のフォーラムは2019年「中国図書対外宣伝計画」外国専門家座談会と平行するサブフォーラムで、中国と外国の出版研究機関の専門家約200人が、「『一帯一路』国際協力出版と文明参考」、「中国テーマ図書出版がいかにして国際出版市場に溶け込むか」などの議題について交流と研究討論を行った。

中国外文局の陸彩栄副局長は、フォーラムの基調発言の中で、「今年はちょうど中華人民共和国成立70周年にあたり、中国外文局も幸いなことに新中国と同じ年です。一代そしてまた一代の外文局の人々が一貫して『世界に中国を説明する』を己の任務とし、初心を忘れず、使命を胸に刻み、70年の発展を経て、比較的完全な対外出版システムをつくり上げ、リーダー著作と政治文献、『中国共産党解読』シリーズ、現代中国、伝統文化と文明、古典文学、中国語教材、児童書など7大図書ラインナップを打ち立て、40余りの言語で8万点にものぼる書籍を出版し、世界180余カ国地域をカバーするまでに至りました」と語った。

陸彩栄副局長はさらに、「第18回党大会以降、中国外文局は習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想に導かれ、国際宣伝力の強化に力を入れ、中国の物語をしっかり語り、中国の声をしっかりと伝えることに着眼し、異なる言語、異なる地域、重点国家における外国との協力出版機関の構築を積極的に模索し、中国図書の海外における翻訳出版発行を大いに推進し、『習近平 国政運営を語る』12巻などの総書記の重要な著作の国内外での出版発行と国際協力翻訳出版を重点的に完成させ、『歴史の軌跡 中国共産党はなぜできるのか?歴史の軌跡――中国共産党がどうして可能だったのか』『中国キーワード』などの影響力を持つ多言語書籍を重点的に計画出版し、習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想の国際的な宣伝、中華文化の国際的影響力の向上、中国書籍の海外進出の牽引推進などにおいて重要な作用を発揮しました」と語った。

また、中国ロシアインド日本アルゼンチンエジプト韓国マレーシアアルバニア北マケドニアなどの国の出版機関の代表がフォーラムで発言を行った。

エジプトのヒクマット文化投資出版会社社長のアフマドサイード氏はその発言の中で、「習近平主席の『文明の相互参考』という思想はすでに『文明の衝突』論を超えており、現在の世界各国の平和的共存のために新たな方法を提供するものです。国際協力出版は『文明の相互参考』に内在する推進力であるだけでなく、『文明の相互参考』に外在する表現形式でもあります。ますます多くの中国の歴史文化経済民生に関する優れた書籍や映像作品が『中国図書宣伝計画』により『一帯一路』沿線国に広まってゆくでしょう。こうした作品は世界に中国を理解させるという使命を背負っており、さらには出版国の中国を探求する好奇心をも背負っています」と語った。

北マケドニア文学出版社のノフェスノォタノスキー社長兼総編集長はその発言の中で、「北マケドニアの読者は中国図書から伝わる中国式人文精神を好み、数千年にわたって打ち立てられてきた中国人の思想と文化を基礎とした価値観や美徳は、西洋が現在まさに必要としているものです。中国が提起する『一帯一路』提唱は、経済商業投資大型インフラ建設などのプロジェクトをカバーしているだけでなく、異なる文化間の価値観念の交流、外界が中国と中華文明を理解するための道筋ともなります。これは現代中国の人文精神の優れた反映であり、現代中国とその他の国の人民の交流協力の中で発揮される美徳です」と語った。

韓国の耕智出版社の金勝一社長は、13世紀末以降の中国の朱子学書籍の韓国日本への伝播とその社会的影響に関する発言の際に、中華文化圏の政治経済構造など諸方面に対する影響をその功績とし、「東北アジア地区で3000年以上も続いてきた有機的で調和的な交流は、世界のその他の地域ではこのような長期間にわたる文化圏が存在し続けることはありませんでした。中韓日三国が『一帯一路』国際協力出版交流の重要性を認識し、これにより、書籍を媒介とした知識交流を活性化して、共に時代が生んだ問題を検討克服して、東北アジアに互恵互助とウインウインの田園を打ち立て、全人類へ貢献するように努力したい」と語った。

 

819日北京にて、フォーラム参加者の記念写真 写真周琳/今日中国雑誌社

 フォーラムの閉幕前、今回のフォーラムで得られた重要な成果として、中国外文局は中国テーマ図書国際協力出版提携メカニズムを打ち立てることを正式に対外発表し、成立提議書を発表した。このメカニズムは、中国外文局に属する外文出版社などの出版社7社と中国国際図書貿易集団公司などが、世界20余カ国の著名出版機関と共に建設に参与するもので、外文局の中国テーマ図書海外編集部に依拠し、「協力相互参考ウインウイン」を追求する共同理念とし、各国の読者と国際市場の中国テーマ図書への需要に対し、国際協力出版提携の強化により、情報交換リソース共有化相互補完を実現し、中国テーマ図書の企画翻訳現地での出版国際販売レベルを共に向上させ、協力して書籍を媒体とする中国外国文化の双方向の交流と文明の相互参考、民心の通い合いの促進に力を入れるものである。

 

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